孝情を育む 28
男の子を育てるポイント

家庭教育部長 蝶野知徳

 『ムーンワールド』で連載中の蝶野知徳・家庭教育部長による子育てについてのエッセーを、Blessed Lifeでもお届けします!
 孝情を育む子女教育を考える上で、どんな思いで向き合えばいいのかを端的に分かりやすく解説します。

 自分自身をどのようにつくり上げていくかを、本性は知っています。神様が与えた性質を親がよく理解して、受け止めながら接していく必要があります。

「集中力」「やる気」「達成感」を育む
 男の子は、見て気付くように、女の子よりも活動的な傾向にあります。興味や関心を持ってやろうとしていることがあれば、危険でない限りは、本人が気の済むまでやらせてあげるのがいいでしょう。危険な行動に対しては、ただ「ダメ」と言って否定するのではなく、「熱いよ」「痛いよ」などとその理由を言ってあげることが大切です。

 興味が湧くものに没頭すれば、「集中力」が身に付きます。「集中力」は自分の好奇心が原動力になって、没頭している時に養われていきます。これが、その後の学業や運動の「やる気」にもつながっていきます。

 親はどうしても、子供の行動の効率や意味を考えやすいものです。子供の選択している方法が、非効率的に見えたり、目的のよく分からない行動に感じたりすれば、その行為を止めさせたり、親が代わりにやってしまいたくなったりするでしょう。もし、親が手を出したり、止めさせたりすることが多かった場合、子供の「やる気」を削いでしまうかもしれません。

 主体性が強く活動的というのは、体験を通して学ぼうとしているので、信じて見守ってあげることも必要です。大切なのは、お絵描きや運動をしたり、乗り物の名前や駅名を覚えたりと、題材は何でもいいのですが、それを通して集中して行った結果、「できた!」という喜び、達成感を積み重ねさせてあげることです。その成功体験が、さらなる好奇心を生み、できないと思うことに対しても、挑戦してみようという「冒険心」が育まれ、これが「自立心」を培う要素になります。そして、その目的を達成するためには、「忍耐」が必要だということも自然に学んでいきます。

「助けて」「手伝って」を教える
 自分の力ではどうしてもできない、手伝ってほしいという時には、もちろん、助けてあげます。言葉が十分でない年齢の子供には、「手伝ってほしいの?」「助けてほしいの?」と尋ねながら、意思表示ができるように促してあげてください。

 男の子の好奇心は、神様からのプレゼントです。自分の意思で選択し、成功も失敗も身をもって体験し、成長していく、とても頼もしい存在だといえます。

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 次回は、「女の子を育てるポイント」をお届けします。