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『祝福家庭』78号(2015年 秋季号)
誌上説教
感謝と笑いの生活

前川浩子(777双)

 感謝、祈り、笑いについて、3回で紹介します。

「あなたは、感謝が足りません」

 私は1963年に「統一原理」を聞いて、その正しさを理解しました。そして、この道に身を投じたのですが、いくら歩んでも神様(天の父母様)を実感することができませんでした。
 他の兄弟姉妹が神様を慕い、み旨に燃えている姿を見ては、劣等感にさいなまれながら3年、とうとう一歩も歩めなくなったのです。

 思いきって相談した申美植(シン・ミシㇰ)先生〔崔奉春(チュェ・ボンチュン)〈日本名・西川勝〉宣教師夫人、36双〕から、「あなたはあまりにも感謝が足りませんね」と指摘されました。

 私は、「感謝する心は神様の心、不平不満はサタンの心」と毎日唱えていました。
 でも、私の心は苦しみでいっぱいだったため、感謝する隙間は一ミリもありませんでした。

 「感謝、ですか?」
 美植先生は、「例えば、2人の子供にお菓子をあげたとします。一人は喜ばず、もう一人はとても喜んだとしたら、喜んでくれた子のほうがかわいいし、次はその子にもっと良い物をあげたいと思うでしょう。神様も同じなんですよ」と語られました。

 私はようやく“私の心を見て、心を動かされるなんて、神様はそんなに身近な方だったのか。だから、感謝するほど神様と近くなるんだ!”と気づいたのです。

 日中はひたすら神様に感謝して歩むようにしました。道を歩いていても、電車に乗っていても、「様、ありがとうございます」「こんなに良いことを教えてくださって、ありがとうございます、様」と、感謝を込めて神様と対話しました。

原理を知り、神と出会って天国人に

 そのような生活をしていくうちに、私の顔は明るくなりました。
 アメリカから帰られた西川先生が、私の顔を見た瞬間「どうしたの? 随分顔が変わったね」と言われました。

 それまでの私は、統一教会(家庭連合)に導かれてからも、誰かが何か言うと「あの人は心から笑っていない」と思ったり、掃除の時間に掃除をしない人を裁いたりしていました。
 また、自信がなく、人から何か頼まれると、まず「できなかったら、どうしよう」と思い悩み、いつも暗い心でした。

 ところが、感謝することを意識しながら歩み始めると、そんなことに引っかからなくなり、劣等感もなくなってきました。
 何を見ても希望に感じるようになったのです。

 いちばん嬉しかったのは、非常に批判的だった自分が、どの兄弟姉妹を見ても、神様が愛する子女だと思うと、たまらなく美しく、慕わしく感じるようになったことです。
 また誰かに話し掛けられると、「神様が私に話し掛けてくださっている」と感じました。
 古い教会の建物も周りの自然も全て、美しくキラキラと輝いて見えました。天国とは、こういう所なのかと思いました。

 感謝しながら歩むことで、私の心の中にサタンの入る隙がなくなり、私という人間が変わっていきました。
 たとえ天国ができ、そこに天国人がたくさん住んでいたとしても、私が天国人に変わっていなければ、夢も希望もないのです。

 今、私には不安というものが全くありません。たとえきょうお金がなくても、ご飯を食べられなくても、恐れはありません。
 ただ、ために生きることがうれしいのです。また、そのように思って生活すると、絶対に物が不足して困るということがありません。

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