2021.11.15 17:00
ファミリーサポートコーチング講座
「ファミリーサポート(FS)コーチング講座」は、文字どおり、より良い家族関係や人間関係を実現するために読者の皆さまをサポートするコーチング講座です。
毎週月曜日配信予定です。皆さまの家庭生活、信仰生活、社会生活にぜひお役立てください。
第42回「IメッセージYouメッセージ」について
ナビゲーター:西森 響
監修:阿部 美樹(伝道教育局)
今回は、「IメッセージYouメッセージ」についてお伝えします。
【普段の会話の主語は?】
日本語は主語を省略することが多いといわれます。
「仕事が早いですね」「遅れるなら連絡を下さい」「○○した方がいいよ」など、主語が省略された会話です。「あなた」という主語が省略された「Youメッセージ」です。
私たちはYouメッセージを多く使っているといわれます。Youメッセージは、相手に対する評価や批判が含まれる可能性がありますので注意が必要です。
「仕事が早い」は、相手に対する評価です。相手の認識と合っていれば喜んでもらえるかもしれません。しかし本人がそう思っていない場合には、むしろ「雑な仕事をしている」という皮肉と捉えるかもしれません。
「仕事が遅れる」は、伝え方によって非難や叱責(しっせき)に聞こえる可能性があります。「○○した方が」は、クライアントに対する価値観の押し付けになるかもしれません。
【Iメッセージで言い換える】
上述の会話を「Iメッセージ」に言い換えると「仕事が早いので、とても助かるよ」「何かありましたか? ○○を始めるのが遅れてしまって、私はとても困りました」「私は○○した方がいいと思うけど、あなたはどう思いますか?」とすることができます。
私が主語になる「Iメッセージ」です。
Iメッセージは、相手の行動や状態を指摘するのではなく、「私がどう思うか」について語るので、相手の受け止め方は違ってきます。
Iメッセージを上手に使えると本音で話ができ、コミュニケーションが円滑になります。
【決定権は誰にある?】
「いや、普通は〇〇でしょう」という会話を私たちの身の回りで聞くことがあるかと思います。これもYouメッセージの一つだと考えられます。
「普通は〇〇だ」という言い方は、多数派は〇〇であり、それと違うことをするあなたは少数派だ、というように知らぬ間に相手にプレッシャーを掛けている表現です。
Youメッセージは、いつの間にかコーチを多数派にして、クライアントを少数派扱いすることにより相手にプレッシャーを掛けてしまう危険があります。
それを受けた側は、普遍的なメッセージ、客観的なメーセージを言われた、決めつけられてしまったと感じます。「決定権を奪われた、自由を奪われた」と感じることでしょう。
自分の行動を選択し、その価値を判断する決定権は、本来一人一人の個人が持つはずです。
Iメッセージで話し掛けるとき、個人的な感想、一人の意見を伝えることになりますから、クライアントの決定権は損なわれません。最終的な判断は相手にあります。
FSコーチングのコーチは最終的な決定権はクライアントにあるという姿勢を持ってクライアントに向き合います。
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次回は、FSコーチングのセッションを受けた60代男性の感想をお届けします
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