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神の子を生み育てるために 9
胎児の成長から見る胎教の大切さ

 アプリで読む光言社書籍シリーズ、「神の子を生み育てるために」を毎週日曜日配信(予定)でお届けしています。
 神の子を迎える準備から、胎教の方法、出産後の信仰教育や親子関係まで、子育てに関連する内容が分かりやすく解説されています。
 これから妊娠・出産を控えているかたにも、そしてまさしく子育て真っ最中なかたにも、ぜひ読んでいただきたい連載です!

須永孝子・著

(光言社・刊『神の子を生み育てるために』より)

胎児の成長から見る胎教の大切さ

脳の発達
 人間の脳細胞(大脳皮質の神経細胞)の数は約150億個といわれています。お母さんのおなかにいる十月十日の間に、1つの細胞から150億個の細胞がつくられるわけです。1日に平均5000万〜6000万個生産されていることになります。毎日これだけの神経細胞がつくられるのですから、妊娠中がいかに胎児にとって大事な時期か分かると思います。この150億個は胎児のうちにすべてつくられます。生まれてからは数が増えるとか、何らかの原因で細胞が死んでも再生されることはありません。

 また、出産直後400グラムくらいだった脳も、1歳ごろには800グラム、そして成人になると、12001400グラムの重さになって完成します。脳は神経細胞が出来るだけでは十分な働きをしません。複雑な働きをするためには神経細胞同士の連絡網が必要です。神経細胞同士の絡み合いや、情報を伝え合う回路が必要なのです。1個の神経細胞に約1万個の接点があるのが普通だといわれます。接点が多いほど脳のネットワークは複雑になり、より多くの情報を処理することができるようになるのです。

 また、生まれてから10歳くらいまでの間に、神経繊維をさやのようなもので被せる作業が行われます。さやで覆われると、情報伝達の速さがそれまでの100倍近くになります。脳の神経細胞は20歳を過ぎるころから減ってきますが、ネットワーク作りは死ぬまで行われます。

 人間は未熟で生まれ、環境からバランスの良い刺激を受けながら脳を成熟させることによって人間らしくなっていくのです。母胎にいる間は、赤ちゃんが生まれてから成熟するための大切な準備期間ということができます。

 胎児のうちは、将来言葉を話し、聞き、その意味を理解し、考えるという知的活動のもととなる「知能の土台づくり」が行われているのです。アルコール、タバコなどの有害物質や母親のストレスは、胎児の脳の成長を阻害し、将来の子供の知的能力が左右されると言っても過言ではないのです。

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 次回は、「知能の土台づくり」をお届けします。