シリーズ・「宗教」を読み解く 189
第116回「超宗教フォーラム」・聖火の郷巡礼③
聖霊の息吹を送る祈りのハーモニー

ナビゲーター:石丸 志信

 慰霊塔広場巡礼を終えた宗教者は、聖火式スタジアムでの秋季孝情奉献聖火式(世界平和統一家庭連合主催)に臨んだ。

 午後1時に第一部のアトラクションが始まり、第二部の賛美役事の後、第三部に移った。宗教者らは舞台袖に集合して登壇を待った。聖歌賛美が終わりいよいよ宗教者の祈りの時間を迎えた。

 私、石丸志信(世界平和宗教連合会長)を先頭に、キリスト教牧師、田中富広会長(世界平和統一家庭連合)、天台宗僧侶、真言宗僧侶、イスラーム代表が舞台上に並んだ。
 今回は「合水式」形式ではなく、この場に「聖霊の息吹」を送るよう祈りのハーモニーで構成した。

 最初に私がユダヤ教の安息日に唱えられる伝統的な祈り「カディッシュ(賛美・頌栄)」の前半を朗唱。続いてイスラーム代表が「アッラーフ・アクバル(神は偉大なり)」と高らかに響かせる。

 これは、礼拝を呼び掛ける時の声。その祈りが続く中に天台声明が重なる。同時に真言宗僧侶が「南無大師遍照金剛」と唱える。経文の声が響き合う中、キリスト教牧師がイエス・キリストが弟子たちに教えた「主の祈り」を唱えた。

 こうして世界三大宗教の祈りが折り重なるハーモニーをつくり出した。この響きが静かに終息すると、主催者である田中富広会長の格調高い代表報告がささげられた。

 選民であるユダヤ教、キリスト教の祈りを軸に、仏教とイスラームを束ねた土台の上に、家庭連合が乗り、天の父母様(神様)・真の父母様(文鮮明・韓鶴子総裁夫妻)の臨在される中、「聖火式」の意義が余すところなく語られ、この式典が無事に執り行われることを願う報告がなされた。