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神の子を生み育てるために 3
教育の理想と目的

 アプリで読む光言社書籍シリーズ、「神の子を生み育てるために」を毎週日曜日配信(予定)でお届けしています。
 神の子を迎える準備から、胎教の方法、出産後の信仰教育や親子関係まで、子育てに関連する内容が分かりやすく解説されています。
 これから妊娠・出産を控えているかたにも、そしてまさしく子育て真っ最中なかたにも、ぜひ読んでいただきたい連載です!

須永孝子・著

(光言社・刊『神の子を生み育てるために』より)

教育の理想と目的

子育ては愛の完成のため
 保育士や教師になるには、必要な勉強をして資格を取らなければなりません。それは、多くの子供に影響を与え、時には子供の一生を左右するような立場にあるからです。しかし資格があっても良い保育ができるとは限りませんし、良い先生になれるとも限りません。多くの教育現場を経験して、少しずつ教育者としての内容を身につけていくものなのです。

 では、親はどうでしょうか。親となるための勉強をして親の資格を持った者同士が結婚し、夫婦となって子供を生むということにはなっていません。子供が出来て親になったというだけではないでしょうか?

 私たちは“親”という存在がいかに子供にとって大きなものであるかということをもっと自覚すべきです。そして親として、最低、妊娠と出産に関する本、そして子供の成長段階とそのときの働きかけや子供の心理などが書かれている育児書などを読んで勉強してほしいのです。また遊びや幼児食、絵本の読み聞かせ方などを勉強して、子供の立場でものが見つめられる親になれるよう努力が必要です。

 子供は栄養を取って肉体的に成長するとともに、親から注がれる愛によって霊的に成長していきます。スイスの動物学者、アドルフ・ポルトマンは、「人間の新生児は感覚器官が発達している割に、運動器官が未熟である。それが他の動物と違う点である」と言っています。無力で未熟な新生児が1年余りで目覚ましい成長をするのです。その1年間は、人間としての基礎を形成する重要な時期です。そしてその基礎は、母親との愛情関係によって形成されると言われています。

 文鮮明先生のみ言葉に「人はなぜ生まれるのでしょうか? 愛の完成のために生まれるのです。あなたがたは愛のために、また愛から生まれています」とあります。

 親自身が、愛を完成するために子女を授かったという自覚が大切です。子女に注ぐ愛は、親を通して注がれる神様の愛です。親自身が、神様に生かされた喜びや、神様に愛された感動と感謝の心で、伝道や奉仕、そして信徒との交わりなどを通して神様の愛を体恤(たいじゅつ)し、その上で子女に愛を注いでいくのです。

 神様の愛は夫を通して妻へ、妻を通して夫へ流れ、そして子女に注がれていきます。夫婦が愛し合い、心が満たされていると、子供にも優しくゆとりを持って接することができます。新生児は、父母の心がどんな状態であるかを敏感にとらえます。

 それは胎児においても同じです。乳幼児においても、非常に敏感に受け止めることは言うまでもありません。

 女性は、夫を愛し仕えるのも、子供を愛し育てるのも、自分の愛の器を大きく深くするためであり、夫や子供は愛を完成させるために神様が下さったプレゼントであるという自覚が大切です。

 祝福を受ける前に愛の実践である伝道をして信仰の子女を立てることは、親になるためにとても大事です。伝道を通して愛の器を大きくし、夫や妻、子供を大きく包むことができる愛の人格者になりたいものです。

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 次回は、「父母になる準備」をお届けします。