2021.06.30 17:00
中和新聞セレクト Vol.1
真の世界平和を求めて~人類的課題と根本的解決の道
統一運動の情報から国内外のニュース、各種講座に至るまで、さまざまなコンテンツを毎週2回(火、金)配信している『中和新聞』。Blessed Life編集部が同記事のアーカイブスからおすすめのコンテンツをセレクトして皆さまに紹介します!
第1弾は「真の世界平和を求めて~人類的課題と根本的解決の道」(ナビゲーター:魚谷俊輔氏)のシリーズを毎週水曜日(予定)にお届けします。
同コンテンツは『中和新聞』2017年5月~2019年11月に全24回で配信されたシリーズです。
第16回 共産主義と闘う統一運動
共産主義は、20世紀後半に人類が直面した最大の脅威です。その残滓(ざんし)は中国や北朝鮮などの政治体制に見られ、自由主義国家の中には「変形共産主義(文化共産主義)」として存在しています。今回は、統一運動がどのように共産主義と闘ってきたのかを紹介します。
■共産主義のどこが問題なのか
初めに、共産主義のどこが間違いであり、人類にとってどんな脅威があるのかを列挙してみます。①神と宗教を否定する「無神論」の思想である、②国民の自由を奪い、「私有財産」を否定する、③「暴力革命」を肯定し、対外侵略を行う、④人権を否定し、国民を虐殺する、⑤家庭の解体を目指す、⑥その国の経済発展を阻害する、などが挙げられるでしょう。
初めに、共産主義のどこが間違いであり、人類にとってどんな脅威があるのかを列挙してみます。①神と宗教を否定する「無神論」の思想である、②国民の自由を奪い、「私有財産」を否定する、③「暴力革命」を肯定し、対外侵略を行う、④人権を否定し、国民を虐殺する、⑤家庭の解体を目指す、⑥その国の経済発展を阻害する、などが挙げられるでしょう。
■共産主義国家の誕生とその拡大
1917年にレーニンが「ロシア革命」を成功させると、共産主義政党による国際組織・コミンテルンは中国と日本に共産党を誕生させました。
第2次世界大戦後は、ソ連の支配圏が東欧に拡大するとともに、北朝鮮(1948年)と中国(1949年)で共産主義国家が誕生。さらに、ベトナム、カンボジア、アフリカ諸国、中南米諸国へと共産主義は拡散し、1980年代には世界の陸地面積の3分の2、総人口の半数を支配下に置くまで勢力を拡大したのです。
日本に共産主義思想が浸透し、着実に勢力を伸ばしていったのは1960年代から1980年代にかけてでした。大学には左翼学生による学生運動の嵐が吹き荒れ、革新勢力が首長となった地方自治体も多数誕生しました。
特に日米安保反対闘争、ベトナム反戦闘争では日本国内の共産主義勢力が数十万人のデモを組織し、〝革命前夜〟の様相が広がりました。
■勝共運動の始動と躍進
このような状況からアジアを守るため、1968年1月、文鮮明師は韓国で「国際勝共連合」を創設され、同年4月には日本でも創設。共産主義勢力との理論闘争を開始されました。
文師の「勝共思想」は、特定の民族主義に基づいた感情的な反共主義ではなく、共産主義の根幹を成す哲学的内容を、合理的かつ徹底的に批判した総合的理論体系です。
その理論はマルクスの、人間疎外論、共産主義唯物論、唯物弁証法、唯物史観、認識論、経済学などの思想的欠陥を逐一指摘し、その代案を提示するものです。世界各国における共産主義との理論闘争で大きな成果を上げました。
日本の勝共連合が、「世界反共連盟(WACL)大会」(1970年9月20日、東京・日本武道館)の開催や、全国各地で行った公開講義などを通じて社会的影響力を拡大し、日本共産党が危機感を募らせるようになる中、勝共運動は「スパイ防止法制定運動」でさらに躍進しました。
1970年代、世界的な「東西デタント(緊張緩和)」の流れの中で、民主主義勢力と共産主義勢力の攻防は、それまでのあからさまな軍事力による対立から、他国へのスパイ工作活動が主流になっていました。
ところが日本は、外国からのスパイを取り締まる法律がなく、スパイが自由に活動できる〝スパイ天国〟でした。そこで勝共連合が中心となり、スパイ防止法制定運動を全国的に展開。国民運動として大きく飛躍することになったのです。
さらに文師は、中南米諸国を共産革命の危機から救うため、1980年に「カウサ・インターナショナル」を設立。1982年には左傾化する米国のマスコミと世論に対処するために、保守系日刊紙「ワシントン・タイムズ」を創刊するなど、アジアのみならず、世界的な規模で共産主義と闘う運動を展開され、それが最終的に「冷戦」の終結へと結びついたのです。
■冷戦終了後の勝共運動
1989年にベルリンの壁が崩壊し、1991年にソ連が崩壊することで、世界的な次元での冷戦は終結しました。しかし、これで共産主義との闘いが終わったわけではありません。
東欧の共産主義国家は次々と民主化されていったにもかかわらず、中国と北朝鮮は依然として共産主義体制を維持しています。
中国は近年、南シナ海での人工島造成・軍事基地化を本格化させるなど、海洋権益を拡大する覇権主義的な膨張政策を露骨に推進しており、今や中国と米国の関係は「新冷戦」の様相を呈しています。
また、北朝鮮は核とミサイルの開発によって東アジアの安全保障を脅かしています。
一方、自由主義陣営の国々には、共産党を組織して国家権力掌握を目標とする「体制共産主義」に代わり、「変形共産主義」が浸透しつつあります。その信奉者たちは、「性解放理論」や過激なフェミニズムによって、伝統的家庭観や倫理観を破壊し、その国の文化を根底から変えようとしているのです。
このような内外の脅威から日本の平和と安全を守るために勝共運動は欠かせません。2018年は、国際勝共連合の創設から50周年を迎える節目の年です。勝共運動は、先人たちの努力と伝統を継承したうえで、新たな課題に取り組むために、さらなる発展を遂げていくでしょう。
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次回(7月7日)は、「韓半島の南北統一を推進する統一運動」をお届けします。
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