コラム・週刊Blessed Life 170
世界を良くする究極の答え

新海 一朗(コラムニスト)

 世界は今、コロナ禍が続く中で、混沌としているように見えますが、見えない所で静かに着実に良い方向へと変わりつつあるということを伝えたいと思います。
 それは、人々の目覚めと深く関わっているということです。

 確かに世界は、相変わらず、対立・葛藤の終わりが見えない罪悪の世界そのものであるといった印象は拭えません。

 ご存じのように、ミャンマー国内の戦乱状態。中国のウイグル弾圧への世界の抗議。
 再発、再燃したイスラエルとパレスチナの激突。バイデンの下で政権運営が進行しているかに見えながら、反米政策の強い国々が、バイデンのアメリカをけん制し、いろいろと対抗措置を取っている姿勢。
 オリンピックを開催するのかしないのか、一応、強行する姿勢で国民を引っ張っているように見えつつも、コロナ対策、免疫対策と併せて、さまざまな論議の中で逡巡(しゅんじゅん)を見せている日本政治の不透明性。
 香港の反中運動を完全に封じ込んだ中国の強硬な弾圧政策。
 ロシアのプーチン独裁に対する国民の反発。ベラルーシの独裁政権も同様の窮地状態。
 ネタニヤフの12年間に及ぶ長期政権を終わらせようとするイスラエル連立政権への動き。
 EU(欧州連合)を離れ、日米のTPP(環太平洋パートナーシップ)協定体制への参加準備を進めている英国(EUからの脱却)、などなど。

 何か世界は、くすぶっているといった状態の中で、特徴的なことを言えば、独裁政治のある所では、全て例外なく、問題が起きているということです。

 中国、ロシア、イスラエル、イラン、北朝鮮などはその典型的な例ですが、これは人々が「本性的な自由」を人間存在の根本的な価値として感じているからであり、独裁というのはもはや受け入れることができないものになっているということです。

 なぜか。人間のもろもろの本性が抑圧されることを、今日人々は絶対に容認できない時代なのです。
 人々は、誰に言われなくても人間本性のために立ち上がる時代になっているということです。

 人間が人間らしくあるために、人間自身が立ち上がりつつある時代なのです。政治的独裁や圧政、経済的独裁や搾取、言論的な封殺や抑圧、これらに加わって宗教的な独裁までも、人々は嫌悪する時代になりつつあります。

 全ての宗教は「わが神尊し」を捨てて、「天の父母様聖会」の下に参集する時代圏が訪れています。

 世界を良くする究極の答えとは何か。
 人々の本心(究極の人間本性)は、「一人一人が生まれ変わらない限り世界は良くならない」と叫んでいます。これが人間の目覚めなのです。

 人類の一人一人が自らに問い掛けています。

 「愛する人間にしてください」
 「与える人間にしてください」
 「利他的人間にしてください」
 「謙遜な人間にしてください」
 「誠実な人間にしてください」
 「偽りのない人間にしてください」
 「責任を果たす人間にしてください」
 「清らかな心の人間にしてください」
 「偏見のない人間にしてください」
 「笑顔のある人間にしてください」

 という声が、抑えがたい人々の本心の働きとして、天に響いています。
 これを聞かれる神様は、きっと答えてくださるでしょう。

 「そのとおりだ。よく気付いてくれた。私の懐の中にあなたたちを迎え入れよう。この時を待っていたのだ」と。