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幸福を引き寄せる家庭の生活習慣 36
掃除は心を磨く尊い修行

 アプリで読む光言社書籍シリーズ第14弾として、「幸福を引き寄せる家庭の生活習慣」を毎週火曜日配信(予定)でお届けします。
 実行すれば誰もが幸せになれる、ぜひ身に付けたい生活習慣を紹介します。

浅川 勇男・著

(光言社・刊『幸福を引き寄せる家庭の生活習慣』より)

第二部 幸福を引き寄せる昼の生活
掃除は心を磨く尊い修行

 お釈迦(しゃか)様の弟子が難行苦行をしましたが、なかなか悟りを得られませんでした。悩んでお釈迦様に相談しました。「山野を駆けめぐり、滝に打たれ、川に浸かって修行しましたが、悟りを開けません。どうしたらよいでしょうか?」

 お釈迦様は、しばし瞑想(めいそう)したあと、こう答えました。「祇園(ぎおん)精舎の掃除をしなさい」。

 弟子は仰天して叫びました。「そ、掃除ですか。それは初心者がすることではありませんか。お釈迦様にお仕えして何十年にもなる私がどうして掃除など……」。

 彼はしぶしぶ庭の掃除を始めました。先輩でありながら掃除をする彼を尊敬する者もいましたが、密かに蔑(さげす)む者もいました。「なぜ先輩の私が掃除をしなければならないのだ」。怒りが湧いてきました。何年間も続けましたが、お釈迦様は無言でした。

 ある日、庭いっぱいの枯れ葉を見つめていたとき、突然、涙があふれてきました。

 「あの枯れ葉は、私の心の汚れなのだ。怨(うら)み、憎しみ、嫉妬、自己卑下、傲慢(ごうまん)……。掃除とは、外界の汚れを取りながら、己の心の汚れを取る修行だったのだ。苦しみの原因である我執を取り去る心磨きだったのだ。今日から、無心になって人々のために庭や部屋を浄化していこう」

 彼が涙を拭って庭に目をやると、この上なく美しい浄土世界が広がっていました。お釈迦様は微笑して言いました。「ついに悟りを開きましたね」。彼は答えました。「どうか、お願いします。永遠に掃除をさせてください」と。

 文鮮明先生も言われています。「『ために生きる』とはどういうことでしょうか。十人が一緒に暮らしていれば、一番先に掃除をするのです。早朝に起き、遅く寝る人が、誰よりも一生懸命に働く人です」(『愛天愛人愛国』125ページ)

◎ポイント
一番先に掃除をするのが、ために生きる人。

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 次回(6月8日)は、「神様の愛を求めて買い物に行く」をお届けします。


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