2021.05.30 22:00
心情開拓
心霊を育てる生活原則(1)
原理を生活化するために、李耀翰(イ・ヨハン)先生(1916~2019)が信仰のイロハを日本人の心情を分析しながら説かれた講話集、「心情開拓~心霊を育てる生活原則」を毎週金曜日配信(予定)でお届けします。
家庭連合の教会員の皆さまはもちろん、世代を超えて多くのかたに読んでいただきたい書籍です。
李耀翰・著
はじめに
本書は、『信仰と生活第一集―原理の生活化―』を、より多くの人が読めるようにと、図書コードを入れた「信仰生活シリーズ」の中に入れ、『心情開拓―心霊を育てる生活原則―』と改題したものです。そして、新しい李耀翰(イ・ヨハン)先生の説教を増補しました。また、説教の順序を、年代順にしました。
旧版のころから、「一気には読めないけれど、忙しい合間にも少しずつ読んでいくと、理解できるようになってくる」との声をよく聞きました。そして、「み言(ことば)を学び始めのころ、いざ実践という段階において、よく読みました」との感想も多数聞かれました。そういう古くからの愛読者もおられれば、最近、み言を聞き始められた方もおられることから、ここで少し、李耀翰先生が語られた文鮮明(ムン・ソンミョン)先生との出会いを記しておきたいと思います。
「私の母は、とても愛の豊かな方で、村において、家々を自発的に奉仕して回る人でした。そして私を懐妊した時、白い服を着た霊が現れて、『この子はこうだ』といろいろ教えられたそうです。
その中に、背中にしるしがあるという内容があり、生まれてみると、背中に火に焼かれたような皮膚のところがあったそうです。それは大きくなるにつれて全部なくなったのですが、母はよく『不思議だ』と言っていました。
また、教会の日曜学校へはとても積極的に通い、大人の礼拝にも必ず行きました。山越えをしてまで行くので、母としては、とても不思議に思ったそうです。教会では、同じ席に一年中座っているので、牧師が『ここはこの人の席だ』と言うくらいになりました。
子供の時から、『イエス様ならどうしますか?』といつも尋ねていて、神社参拝の時、小学4年生の時だったのですが、心が引っ掛かって祈祷すると、『私ならしない』と、イエス様が答えられたのです。祈祷の中で、実感した、初めての経験でした。
日本に行き、2年間神学校に行って、2年間は徴用され、1945年に名古屋で解放されました。
それで自由に韓国へ帰ることができるようになり、帰って祈祷すると、『キリスト教はみな堕落した女みたいになっているから、キリスト教に対して関心をもつな』と、霊界からも失望させられ、既成教会にも失望しました。そして、霊通した人がいろいろと訪ねてくるのです。平壌(ピョンヤン)など、わざわざ遠くからも来て、『再臨主が韓国に来られた……』と言うのです。また、文(ムン)先生という人が、霊的に夢に現れたこともありました。
それから、文先生とポンネッコルで会うことになるのです。その時、足がひとりでにその家の前に行って、ドアを開けました。導かれて、自分は何も知らずに、訪ねて入っていくと、文先生が座っておられたのです。文先生は、『あなたは霊界に相当記憶され、導かれてきて、それで神学校の時、退学させられたのだろう』と、私の秘密をすぐに言われたのです。これで一度驚嘆し、二度目は堕落論で驚嘆し、三度目は40数で歴史を摂理してきたということを聞いてびっくりしてしまったのです。それで屈服してしまったのです」
李耀翰先生は、南韓で最初に入教された男性で、以来「牧会と教育の生涯」を歩んでこられました。ここに収録した説教は、その中でも、主に日本の兄弟姉妹に対して語られたものです。信仰生活への大きな助けとなることを確信して、出版します。
1996年12月
光言社出版部
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次回は、「信仰生活とは/神の立場につながる」をお届けします。