夫婦愛を育む 156
感情のジェットコースター

ナビゲーター:橘 幸世

 先回本欄で書いた横断歩道での出来事。実は感動して幸せな気分に浸っていた数日後、今度はがっかりすることが起こりました。
 ショッピングモールの入り口に立てておいた傘が無くなってしまったのです。今まで安心して置いていたので、ちょっぴりショックです。やっぱり良い事・悪い事、波があるんだなと思いました。

 それくらいの緩やかな波なら平穏に過ごせますが、時には一日・二日の間に大波が来たかと思ったらサーッと引いていくことがあります。

 ある朝信じられないような良い知らせが舞い込み、期待と不安が交錯する一日を過ごした後、翌日には水泡に帰すということがありました。もともと知らせは可能性レベルでしたので、理性では期待し過ぎないようしていました。
 翌日の知らせも「ああ、そうなんだ」と理性的に受け止めようと努めましたが、感情の疲労は半端ありませんでした。表向きは穏やかにしていましたが、内面はまさに感情のジェットコースターです。

 希望を感じて前に進める出来事であった一方、心の消化機能が動きません。そんな脱力した私に、神様はその日のうちに、第三者を通じて軟着陸できるメッセージを下さいました。神様の介在を改めて感じた後は、消化が楽になりました。
 これからもいろいろあるでしょうが、夫婦で二人三脚、いや神様も一緒ですので三人四脚? この先の大波小波の中も進んでいけるかなと思います。

 人生を大きなスパンで見ても、やはりさまざまな波がやってきます。自分の人生を振り返っても、忍の時期もあれば、動き出す時もあります。時にはじっと忍の字で、気が付けば数年を過ごしていたりします。

 願いがあり祈り続けていても事が動かないように感じる時、思いを馳せるのがヤコブの息子ヨセフです(ディズニー映画『ヨセフ物語』はとても感動的でしたね)。
 兄たちによって奴隷として売られエジプトに行った彼は、無実の罪で投獄され、いつ釈放されるか分からないという時期を通過しました。

 一度、釈放につながるかもしれない大きなチャンスが訪れましたが、望みを託した人が彼のことを忘れてしまいます。どれほど落胆したことでしょうか。
 さらにじっと解放の時を待つこととなり、次のチャンスが訪れたのは2年後でした。その2年間も希望を失わず、神様を信じ続けたヨセフでした。

 ヨセフと共にあられた神様は、私とも私の家族とも一緒にいてくださる。その思いを柱に、与えられた道を歩んでいけたらと思います。


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