統一原理127のポイント 106
イエスが三大試練を受けた理由

統一原理127のポイント 106
イエスが三大試練を受けた理由と、その内容を説明してください

　アプリで読む光言社書籍シリーズ第8弾、「統一原理127のポイント」を毎週日曜日配信（予定）でお届けしています。

第二章 モーセとイエスを中心とする復帰摂理
105 イエスが三大試練を受けた理由と、その内容を説明してください。（『原理講論』、410〜416ページ）

　モーセが磐石を二打したことは、磐石であられるイエスの前にサタンが侵入し得る表示的な行動となり、イエスがサタンの試練を受ける遠因となりました。また、洗礼ヨハネが不信に陥ったために、「信仰基台」にサタンが侵入し、イエス自身が洗礼ヨハネの立場で「四十日サタン分立基台」を立て、「信仰基台」を蕩減復帰するための荒野四十日断食と三大試練を受けなければならない近因となったのです。

　イエスは、神の三大祝福を復帰することによって神の創造目的を成就するために来られたので、サタンは祝福復帰の道をふさぐため、三つの試練をもって創造目的が達成できないように妨げようとしました。

　第一試練、「もしあなたが神の子であるなら、これらの石がパンになるように命じてごらんなさい」（マタイ四・三）。

　モーセと洗礼ヨハネの失敗により、キリストを象徴する石をサタンが所有することとなりました。イエスはサタンの所有している石を取り戻すため、四十日断食してサタンを分立しなければならなかったのです。サタンはイスラエルの祖先たちが飢餓に打ち勝つことができず、不信に陥ったのと同じ立場にイエスを立たせ、飢えをしのぐため石をパンに変えさせることにより、石を永遠にサタンが所有し続けようとしました。

　イエスは、「人はパンだけで生きるものではなく、神の口から出る一つ一つの言で生きるのである」（マタイ四・四）と答えられました。これは、イエス自身が、飢餓のなかにあっても、肉身を生かすパンが問題ではなく、イエスが勝利して、全人類の霊人体を生かすことのできる、神のみ言の糧とならなければならないという意味でした。イエスがこの試練に勝利されたことは、個性を復帰したメシヤの立場を取り戻し、神の第一祝福復帰の基台を造成することとなったのです。

　第二試練、「もしあなたが神の子であるなら、下へ飛びおりてごらんなさい」（マタイ四・六）。

　イエスは第一試練を勝利して、神殿の主人公（本神殿）の立場を確立されたので、サタンはイエスを宮の頂上に立たせました。したがって、そこから飛びおりるようにと言ったのは、主人公の位置から下りて堕落人間の位置に戻るならば、自分がイエスの代わりに神殿主管者の位置を占領するという意味であったのです。

　これに対してイエスは、「主なるあなたの神を試みてはならない」（マタイ四・七）と答えられました。元来、天使は創造本然の人間の主管を受けるように創造されていたので、サタンが非原理的な行動をもって、原理的摂理をされる神の体であるイエスを試練することによって、神を試練する立場に立つなどということはあり得ないことでした。また、イエスは、既に第一の試練に勝利し、個性を復帰して実体神殿として、神殿の主人公の立場を確立されたので、サタンの試練を受けるなんらの条件もなかったのです。

　第二試練を勝利されたことにより、本神殿であり、新郎であり、また人類の真の親としてこられたイエスは、全ての信徒たちを分神殿と新婦、そして子女の立場に復帰することができる条件を立てられ、神の第二祝福の復帰の基台を造成されたのです。

　第三試練、「もしあなたが、ひれ伏してわたしを拝むなら、これらのものを皆あなたにあげましょう」（マタイ四・九）。

　完成したアダムの位置で来られたイエスは、被造世界の主管者であったので、サタンはイエスを一度万物の主人公の立場に立たせて、アダムがサタンに屈服したように、イエス（第二のアダム）もサタンに屈服するように試練しました。

　イエスは、「主なるあなたの神を拝し、ただ神のみ仕えよ」（マタイ四・一〇）と答えられました。もとより天使は、自己を創造された神を崇拝し、仕えるようになっていたので、サタンは当然創造主、神の体として現れたイエスにも屈服して、拝し仕えるのが原理でした。また、イエスは二度の試練に勝利し、第一、第二の祝福を復帰し得る基台を造成し、その上に第三祝福を復帰して万物世界を主管するのが当然でしたから、万物世界に対し、それ以上試練を受けるべき余地はなかったのです。

　イエスは第三の試練にも勝利されたことにより、被造世界に対する主管性を復帰し得る条件を立てることによって、神の第三祝福の復帰の基台を造成されました。

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　次回（4月4日）は、「同時性とは何かを説明してください」をお届けします。