https://www.kogensha.jp/

中和新聞セレクト Vol.1
真の世界平和を求めて~人類的課題と根本的解決の道

 統一運動の情報から国内外のニュース、各種講座に至るまで、さまざまなコンテンツを毎週2回(火、金)配信している『中和新聞』。Blessed Life編集部が同記事のアーカイブスからおすすめのコンテンツをセレクトして皆さまに紹介します!
 第1弾は「真の世界平和を求めて~人類的課題と根本的解決の道」(ナビゲーター:魚谷俊輔氏)のシリーズを毎週水曜日(予定)にお届けします。
 同コンテンツは『中和新聞』2017年5月~2019年11月に全24回で配信されたシリーズです。

1回 国内外に抱える3つの難問と平和大使運動のビジョン

(中和新聞 2017年5月12日 通巻959号より)

 「不確実性の時代」と言われる今日の世界は、世界秩序を構築する方向性が見いだせないまま、混迷の一途にあります。そのような中にいる私たちですが、本シリーズでは、世界で起きている具体的な諸問題の背後に潜む本質的課題を分析しつつ、その根本的な解決策を模索することで、真の平和実現の道を共に考えてみたいと思います。具体的には、日本を取り巻く国際的な諸問題と重要な国内問題を、事象やテーマごとに取り上げながら、その分析と解決策について提示します。今回は国内外に抱える3つの代表的な難問題と、その根本解決のためにUPF(天宙平和連合)が取り組む、平和大使運動のビジョンのポイントを紹介します。

【1】世界的な宗教・民族対立の激化
 世界平和について論じるときに、それを脅かす原因は時代とともに変化します。

 冷戦時代に、世界平和に関する問題と言えば「イデオロギー問題」でした。「自由主義陣営」対「共産主義陣営」、「米国」対「(旧)ソ連」の戦いが主要なテーマでした。しかし、ポスト冷戦時代においては、宗教間、民族間の争いが、世界平和を脅かす主要な原因となっていきます。

 2001911日に起きた米国同時多発テロは、宗教的動機に基づいて行われたテロ行為でした。

 欧米や中東、アフリカなどで続発しているテロ事件の多くは、「イスラム国(IS)」や「アルカイダ」など、イスラム過激派と呼ばれる勢力が関わっています。

 また、冷戦後は国家間の本格的な戦争が数の上では減少する一方で、より小規模な民族間、部族間の争いは増加しています。冷戦後の時代においては、世界平和を語る上で宗教の問題を避けて通ることができなくなりました。

【2】アジアと日本の安全保障の危機
 かつて、「日本人は、水と安全はタダだと思っている」と言われましたが、さすがに最近は多くの日本人がそうではないと気づくほどに、日本周辺の軍事的緊張は高まっています。

 中国は、毎年2桁の伸びを示す勢いで国防費を増加させつつ、南シナ海に露骨な軍事的拡張を進めて、東シナ海も虎視眈々と狙っています。

 一方で北朝鮮は、核実験や弾道ミサイル発射を繰り返し、これに対して米トランプ政権が武力行使も排除しない姿勢を示すなど、かつてないほどに東アジア地域の緊張が高まっています。

 さらに、オバマ前米大統領が「米国はもはや世界の警察官ではない」と発言するなど、米国の衰退による抑止力の不在も懸念されています。

 政府与党が安全保障法制を整備したのも、こうした深刻な事態に対応するためであり、日本人も、自国の安全保障について真剣に考えなければならない時代を迎えたと言ってよいでしょう。

【3】家庭崩壊と無縁社会の出現
 国内に目を転じれば、日本の国を根底から崩壊させかねない深刻な危機が進行しています。それは、家庭が崩壊し、人と人との絆が希薄になっていく「無縁社会」の出現です。

 天然資源に乏しい日本という国が、世界の一等国家になることができたのは、その人的資源によるところが大きく、日本民族が優秀であったためです。その優秀な日本民族を生み出してきたのが、正に日本の家庭であり、日本の家族文化は世界に誇ることのできるものでした。

 しかし近年の日本では、離婚の増加、児童虐待の深刻化、単身世帯の増加、若者たちの非婚化、少子高齢化と人口減少などというように、家庭そのものが機能不全に陥っている兆候が如実に表れてきています。

 いかなる危機も、それを解決しようとする意思と能力のある人間がいれば道は開かれますが、家庭の崩壊は、そうした人間を生み出す基盤そのものを破壊してしまうという意味で、最も根本的な危機であると言えるでしょう。

画像をタップすると拡大してご覧になれます

【4】平和大使運動のビジョンとゴール
 国連NGOであるUPFは、専門性と徳望をもって平和世界実現に貢献している各界各分野の指導者を「平和大使」に任命し、全世界で平和促進のための活動を展開しています。

 平和大使運動のビジョンは「One Family under God(神のもとの人類一家族)」であり、そのような世界を実現するために、日本の平和大使運動では、以下の3つのゴールを設定しました。

①「平和国連」のモデルを形成する。
② 日米韓を基軸としてアジア太平洋地域の平和と繁栄に貢献する。
③ 平和理想家庭の価値と為に生きる「奉仕の文化」を定着させる。

 これらは、既に述べた日本と世界が直面する3つの問題の解決策として提示されています。

 次回から、これら3つのゴールが世界と日本を取り巻く諸問題と、どのように関わっており、その背後に潜む本質的課題をどのように解決しようとしているかについて、具体的に説明していきます。

---

 次回(324日)は、「国連の課題と超宗教議会設立の提案」をお届けします。

◆ ◆ ◆

※『中和新聞』のご購読は「ネットワン会員」「ファミリー会員」(光言社)にご登録いただくことで可能です。

詳細を見る