私の心の中にいる神様 58
良いものも手放してみる

 良心との対話で、ワクワク感が止まらない!
 真の父母様が、「第二の神様」であると言われた“良心”。自分の心の中にいる神様―良心―と対話(瞑想、祈り)することによって、自己中心的な思いに囚(とら)われていたことに気付き、本然の自分を取り戻していくことができます。
 そんな真の父母様のみ言と解説、それに基づいた実践(ワーク)を軸に展開されている自己牧会プログラムの中で多くのかたが感じた体験をお届けします。

良いものも手放してみる

(男性 50代)

 自己牧会プログラムに「私心をなくす」ワークがあります。
 これは、次々と頭の中に沸いてくる思いに対して、「こう思っているのは、本当の私とは何の関係もありません」と唱えながら、一つ一つ手放していくというワークです。

 初めてこのワークの内容を聞いた時、「え?」という驚きがありました。
 というのも、このワークでは、悪い感情だけを手放すように教えているわけではないからです。なんと、私が人生を懸けて大切にしていたこと、正しいこと、善だと思っていたことも、いったん手放してみようと教えているのです。
 そういうことは発想すらしたことがなかったので、衝撃でした。

 その頃私は、再復帰の二世のケアを担当していて、いつも「何とか祝福を受けてほしい」という思いで接していました。
 それ自体は間違っていないと思いますが、二世たちとなかなか心が通じないなと感じることが多くあったのです。
 そこで私は、「私心をなくす」ワークに取り組みながら、いったん全て手放してみようと思いました。

 そういう中で浮かんできたのが、親戚のおばさんのことでした。そのおばさんはある仏教系の宗教団体の熱心な信者で、何とか私を伝道しようとあれこれ言ってくるのです。
 自分の信仰は絶対に正しいと信じていて、私のためを思ってくれているのは分かるのですが、私としては「ちょっと迷惑だな」と感じていました。

 そのおばさんのことを思った時、自分の二世に対する接し方も似たようなものだと気付いたのです。
 もちろん、祝福を受けるのは正しいことですが、その思いすらもいったん手放して、まっさらな気持ちで、何も要求せずに接していくことが大事だったのだと分かったのです。
 すると次第にケアしている二世たちも、自然な感じで素直に対してくれるようになりました。

 悪い感情を捨てるというのは、誰もが一生懸命やってきたことと思いますが、正しいと思うこと、善なること、大事にしてきたことも手放すというのは容易ではありません。
 それでも、とにかく全てを手放してみると、新しい発見があり、より深い人間関係が構築できるということを体験しました。

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 次回(3月6日)は、「対人恐怖症の妹に光を送り続けました」をお届けします


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