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2018年02月22日

「祝福家庭」87号(2017年冬季号)読みどころ紹介⑤
小山田秀生先生の自叙伝「真の父母様の御跡を慕って」第2回
「真の父母様の御来日と原理講論」

 

 

 1967年6月12日に真の父母様が来日された際、韓国で発刊された『原理講論』を日本語に直訳した分厚い資料を持ってこられました。日本留学の経験があるなど、日本語の達者な韓国の先生方が翻訳を担当されたものでした。

 その内容について、劉孝元先生を中心として一つ一つチェックしていきました。韓国語から日本語への直訳だと繰り返しが多く、長くなります。それを日本語に訳していくと、今度は韓国語の元々の意味が失われることがあります。

 すると、「それは日本語では通じません」ということになり、侃々諤々の話し合いが続きました。私は「翻訳とは、こんなにも難しいものか」と感じました。「原著者が来ても、このぐらいかかるのだから、普通の翻訳なら数割しか正確に伝わらない」ということを強く感じたのです。

 例を挙げると、前編・第一章「創造原理」の「神の二性性相」の中の「神の本性相と本形状は、各々本陽性と本陰性の相対的関係をもって現象化する」との言葉は、元々ありませんでした。それを劉孝元先生が、お父様に進言し、「それでよい」と許可を頂いたわけです。

 また、同第七章「キリスト論」には、「重生論」とありますが、日本には「重生」という言葉がありません。そのため、「最初の段階では『新生』としてよろしい。しかし、版を重ねる際には『重生』にしなさい」となったわけです。

 もう一つ重要な部分として、後編・第六章の「再臨論」では、メシヤが来られる国、韓国について、いろいろと条件が記されていますが、初版は簡潔にまとめられています。これについても、お父様から「再版のときは詳しく載せるように」とのご指示を頂きました。

 天来のみ言ですから、聖書のごとく「一言一句加えてはならない、削ってもならない」というのが原則ですが、お父様はそれぞれの国の事情を考慮し、多少の手心を加えてくださいました。日本がこのみ言を受け入れやすいよう、配慮してくださったのです。

 

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