2024.11.20 12:00
ハグに戸惑う“昭和男”
米国人と結婚し、ニューヨークに住む知り合いのAさん(女性)が一時帰国するというので、東京駅で会うことになった。といっても、実際に会うのは初めてだ。仕事の関係で、1年余りリモートで交流していたのだ。待ち合わせ場所の「銀の鈴」で私を見つけたAさんは「森さ~ん」と叫びながら、両手を広げてハグをしてきた。私はハグなどしたことのない“昭和男”。一瞬、戸惑ったが、彼女のしぐさがあまりに自然だったので、軽く抱き締め彼女の背中を軽くたたいた。
共通の知り合いの男性も一緒にAさんを迎えた。彼女は彼ともハグしてあいさつを交わしていた。回りには大勢の旅行客がいたが、われわれのハグに奇異な目を向ける人はいなかった。若い頃は、男女が人前でハグする光景は見たことがなかったし、まさか自分がそれをやるとは思いも寄らなかった。「時代は変わったものだ」と思った。