「幸せな結婚」を考える 6

2章 新しい結婚観
幸せな結婚に必要なこと

ナビゲーター:長岡 高史

 幸せな結婚をつかむためには、発想の転換が必要です。それは「自分の幸せ以上に相手の幸せを願う」ということであり、究極的に言えば、「自分の幸せを忘れ、ただひたすら相手の幸せを願う」ことなのです。

 「自分が幸せになるために自分の幸せを忘れる」なんて、一見すると矛盾しているように見えるかもしれません。しかしこれこそが幸せの「鍵」なのです。

 皆さんの人間関係に置き換えてみてください。
 「自分が満たされることを最優先し、自分のことばかり主張する人」と「相手のことを思いやり、自分の幸せ以上に周囲の幸せを考える人」と、どちらと一緒にいたいと思うでしょうか。ほとんどの人が、「後者」と答えるに違いありません。

 もっと分かりやすく、夫婦関係で考えてみましょう。
 ①夫は妻の幸せを願い、妻は夫の幸せを願う
 ②夫は自分の幸せを願い、妻は夫の幸せを願う
 ③夫は妻の幸せを願い、妻は自分の幸せを願う
 ④夫は自分の幸せを願い、妻も自分の幸せを願う

 どの夫婦関係が理想的でしょうか。②は妻から、③は夫から不満の声が上がりそうですし、④は目も当てられません。夫婦がいつまでも幸せにいられるのは、①なのです。