シリーズ・「宗教」を読み解く 135
超宗教平和運動を推進する摂理宗教⑤
ユダヤ教とキリスト教の関係

ナビゲーター:石丸 志信

 ユダヤ教は一民俗宗教にとどまるべきものではなかった。

 神が選民として立てたのは、特定の民族のためではなく、人類のためであった。
 2000年前の状況を見れば、各地にユダヤ教のコミュニティーが広がり、他の人種・民族の関心を引いていた。世界宗教に発展する可能性は高まっていたが、そうならなかった。

 神のみ旨から見る時に、ユダヤ教は選民としての使命を与えられながら、最も重要な局面でこれに背いたにもかかわらず、それまで誠を尽くしてきた民を神は捨てることができなかった。

 神は彼らを苦難の道に追いやりながら立ち返る日を待つ一方、彼らがなすべき選民の使命をキリスト教に担わせてきたと文鮮明総裁は見ている。

▲ワシントン大会(1976年9月18日)

 1976年9月18日に全米から30万人が集まったワシントンD.C.での大会において、文総裁は次のようなメッセージ(題目「神様のみ旨とアメリカ」)を語っている。

 「ユダヤ教は旧約を中心としたみ旨の先祖なので第一世型の長男であり、キリスト教は新約を中心とした第二世型の次男であるとすれば、統一教会は約束を成就する『成約』の内容をもつ第三世型の末の弟です。この三つの宗教は、み旨の三兄弟なので……」(天一国経典『平和経』1337ページ)

 神のみ旨を引き継いだキリスト教が、ユダヤ教の伝統の一端を相続しながら世界宗教への道を歩むことになったと言える。