シリーズ・「宗教」を読み解く 133
超宗教平和運動を推進する摂理宗教③
世界最初の摂理宗教、ユダヤ教(2)

ナビゲーター:石丸 志信

 文鮮明総裁は、ヤコブの勝利を起点として神が選ばれたイスラエル民族に関心をもち、神が彼らに託した使命について語る。

 「彼らは、神様のみ旨と神様の摂理を中心として神様を愛し、神様のみ旨を愛するにおいて、世界のいかなる民族よりも優れていなければなりません。…彼らを選民として立てたのは、神様の代わりに世界を愛し、神様の代わりに愛の中心になるようにするためでした」(『世界経典Ⅱ』568ページ)

 「選民思想が透徹した民族として、2000年間さまよいながらも自分たちのその伝統的歴史を喪失しませんでした」(『世界経典Ⅱ』568ページ)と称賛しながらも、その使命が全うできたのかと問い掛けている。

 選民が選民として立てられたのは、自分たちが富と安寧と幸福を謳歌(おうか)するためではなく、人類のためであることを忘れてはならないことを強調する。

 それは、選民が先駆けとなって神を愛する模範を示し、神のみ旨に責任を持つことを通して人類の救済の道が開かれるからだ。

 そのためなら、どんな苦労も忍んでやり遂げてくれるだろうと願う神から信頼され召命された者たちだったことを忘れてはならないのだろう。