夫婦愛を育む 5
金メダル選手のコーチがしたことは「聞く」こと

ナビゲーター:橘 幸世

 感動と歓喜に日本中が包まれた平昌オリンピック。勝利に至るまでのさまざまな内容がメディアでも伝えられています。
 小平奈緒選手が、自身が世界記録を持っている1000メートルで銀メダルに終わった後、500メートルで金メダルを取るまでの3日間の闘いには感嘆しました。
 金メダルへの期待を背負って試合に臨むだけでも想像を絶するプレッシャー。勝てると思ったレースで負けた後、「勝てないのでは?」という不安を払拭し、次のレースに臨むために心を整えるのはどれほど大変でしょうか?

 小平選手のコーチは3日間、通常のトレーニングをしながら、小平選手が極力話せるようにして、自分はひたすら聞くに徹したそうです!
 小平選手は迷いや不安を吐き出すうちに、元々持っていた自信を取り戻し、見事金メダルを手にしました。
 「聞く」ことの大切さを頭では知っていても、ついつい何か一言(良かれと思って)言いたくなりがちな私たち。でも、本人の心にストンと落ちなければ、言わない方がかえっていいのです。聞くことによって、選手が本来持っていた自信を「引き出した」、地道なようでとっても大切な作業。
 「聞く」ことの大切さとパワーをもっともっと意識して、体験していかなければ、と思いました。