「幸せな結婚」を考える 1
第1章 今こそ結婚を本気で考える時!
(1)「結婚離れ」の現代

 もう一度皆さまにぜひ読んでいただきたい、編集部イチオシ!なコンテンツをご紹介。
 第4弾は、『「幸せな結婚」を考える』を毎週火曜日配信(予定)でお届けします。

ナビゲーター:長岡 高史

進む「晩婚化」「非婚化」
 幸せな結婚がしたい。人間なら、誰もがもっている共通の願望ではないでしょうか。しかしこのシンプルな願望を実現するのがなかなか難しいようです。

 現代の結婚事情を数字で見ると、「晩婚化」と「非婚化」という現実が見えてきます。
 1950年の平均初婚年齢は男性25.9歳、女性23歳でしたが、2015年の調査では男性31.1歳、女性29.4歳となっています。人々は結婚に対して慎重になりました。
 50歳になった時点で一度も結婚をしたことがない人の割合を「生涯未婚率」といいます。この数字を見てみると、1958年には1.5%でしたが、2015年には女性13.3%、男性は22.8%にまでその割合が高くなっています。人々は結婚しなくなったのです。

「結婚」が幸不幸の分かれ目?
 なぜ人々は結婚に慎重になり、そして結婚をしなくなったのでしょうか。
 これらは全て、結婚を通して自分が幸せになるという「確信」が得られないところから来ているのではないでしょうか。だから、なかなか結婚を決意することができず、「どうせ結婚をしても幸せになれないのでは」と考えてしまい、生涯独身を貫く人も出てくるのでしょう。

 この「結婚」を取り巻く人の悩みは現代だけの問題ではありませんでした。
 デンマークの哲学者キルケゴール(18131855)はこのように言っています。
 「結婚したまえ、君は後悔するだろう。結婚しないでいたまえ、君は後悔するだろう」
 イギリスの劇作家コングリーブ(16701729)はこのような言葉を残しています。
 「大慌てで結婚しゆっくり後悔する。これが人の常なのだ」
 150年前の人々も、300年前の人々も結婚に悩み、苦労していたのです。

 昔も今も、人々を悩ませる結婚という問題、そして結婚を通して幸せになるという難題、これからこの「結婚」について深く掘り下げてまいります。