「幸せな結婚」を考える 65

第13章 愛が溢れる社会を目指して

①家庭は愛の学校~親の愛と自己肯定感

ナビゲーター:長岡 高史

 家庭で正しく愛を教えることができるか否かは「社会」の平和に直結します。愛の分からない人がつくる社会は、殺伐(さつばつ)としたものになるでしょう。
 家庭は愛の学校です。人は家庭で愛を学ぶのです。

 例えば、社会に出るとさまざまな人間関係があります。人間関係において大切なのは「他者の尊重」です。自分の価値を押し付ける「わがまま」は社会では通用しません。
 この他者を尊重する力は、「自己肯定感」に深く関わりがあるのです。

 自己肯定感は「自分は大切な存在だ」「自分はかけがえのない存在だ」という感覚のことをいいます。
 これは決して「傲慢」や「ナルシスト」などとは違います。この感覚が強い人は自分を尊重するように、他者も尊重できるのです。そして、「自己肯定感」を育む過程において、親から受ける「愛」が深く影響します。

 親が子を愛するとき、そこに見返りは求めません。自分の子供として生まれてきてくれたこと、それだけでいいのです。
 親から、見返りのない、無条件の愛を受けることで、子女は自分の命の価値を悟ることができます。これが「自己肯定感」につながるのです。

 社会生活を送る上で大切な「自己肯定感」は、親の「無条件的な愛」によって育まれていくのです。