2019.04.27 17:00
夫婦愛を育む 63
“わが家語”で楽しく演出
ナビゲーター:橘 幸世
大型連休に入りましたので、今回は軽めの内容でご容赦くださいませ。
家族だけに通じる言葉って、どこの家庭にもあるのではないでしょうか?
わが家の例を幾つか挙げますと、分かりやすいところでは「トロチー」「スラチー」。よく朝食用に買います。また、わが家で言う「玉子トースト」は、一般的なそれとは違う形態のトーストを、「ひき肉丼」はオリジナルレシピの一品を指します(子供たちは帰省すると、「玉子トースト」を一回は食べていきます)。
自分たちだけに「通じる」というのは、一種の一体感をもたらすのかもしれません。逆に、分からない言葉が出る会話には、入っていけないものです。
ある婦人が、「最近○○というドラマにはまっているの」とうれしそうに話してきました。
彼女は、ご主人との二人暮らし。日々の生活パターンは基本的に変わらないので、新鮮な話題が常にあるはずもなく、ややもすればマンネリになりかねません。
そんな中、そのドラマは珍しく夫婦で気に入っていて、録画して、一緒に見られる時まで待って見るそうです。
ドラマの中でのおなじみのせりふ「私が、…しました!」を日常のやり取りに織り交ぜて、「私が、…をやっておきました!」という伝え方をすると、楽しい上に、嫌味や批判に聞こえることもないので二人とも笑顔とのこと。一緒に見ていればこそ、「通じる」一言ですね。
単調な日常の中に(その「普通の生活」が実はとてもありがたいのですが)、笑いやユーモアを加えることは案外大切です。「一緒にいて楽しい」と感じられるからです。
「幸せ」とは何かを考え、「幸せ」を得ようとストレスフルになっている中でも、誰かと一緒に笑っている一瞬は、幸せであり、苦労や悩みを忘れます。多少なりとも元気も出ますね。
子供たちが小さかった頃のわが家の光景はこんなでした。
従姉妹(いとこ)が、要らなくなった子供服をたくさん送ってくれたことがありました。上等な服の一つ一つを出しながら、私は楽しそうに、「ほら~、おニューのお古だよ~!」と子供たちに見せます(最早「おニュー」は死語ですね)。ノリのいい彼らは、「オ~!」と笑顔で反応。通じると楽しいものです。
たまにTシャツ一枚でも買ってきた時は、(値段はさて置き)「ほら~、“まことの”おニューだよ~!」と掲げます。彼らは、やはり「オ~!」。
牛肉がお手頃価格だった日には、「今日は“まことの”肉じゃがだよ~」「オ~!」(神様、ごめんなさい)
お粗末さまでした。
日本人が初めて経験する10連休、過ごし方はさまざまでしょうが、笑いやユーモアをたくさんちりばめて、楽しく過ごされますように。