「幸せな結婚」を考える 61

第12章 国際結婚のすすめ

②「言語」も「文化」も問題ない

ナビゲーター:長岡 高史

 通常の結婚よりもハードルが高くなるのが国際結婚です。
 特に島国である日本は、日常で外国人と関わることがほとんどなく、外国人との結婚なんてイメージすら湧かないかもしれません。

 一般的にいわれる、国際結婚の第一の壁が「言語」です。
 生まれながらにして話せる母国語と、後に習得した第二言語はやはり違います。この壁はどんなに勉強してもなかなか埋めることはできません。言いたいことが言えない、言ってることが分からない、という、言語によるストレスは想像以上でしょう。

 第二の壁が「文化」です。「日本の常識は世界の非常識」とはよく言ったもので、自分の当たり前が全く通じません。

 このように、「言語」「文化」といった日常生活の根幹から違う人と共に生活することが、簡単ではないことは想像に難くありません。

 しかしここで、冷静に考えてみましょう。
 言葉が通じない、文化が違うというのは何も国際カップルにだけ当てはまるものではありません。

 そもそも、男と女は言葉が違い、文化が違うのです。にもかかわらず、お互い同じ日本人だという変な安心感から、分かってくれるだろうと思い込んでしまいます。言ったら通じるだろうと錯覚してしまうのです。そうなると、裏切られた時のショックも大きくなってしまうのではないでしょうか。

 国際カップルはお互いが明らかに違います。その「違い」を挙げればきりがありません。だからこそ、数少ない共通点を発見した時の喜びはかけがえのないものです。

 互いの違いを認めることが幸せな結婚のスタートであり、その差を埋めることで愛が育まれていくのです。
 そのことが理解できれば、「言語の壁」「文化の壁」は愛の障壁ではなく、逆に愛をより強固にするための材料になるのではないでしょうか。