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幼児教育Q&A ~すぐに役立つ12のポイント(14)(最終回)

 アプリで読む光言社書籍シリーズ第5弾、『幼児教育Q&A~すぐに役立つ12のポイント』を毎週火曜日配信(予定)でお届けしています。

林敏子・著 林三男・監修

(光言社・刊『幼児教育Q&A~すぐに役立つ12のポイント』より)

「小学校入学までに家庭でおしえておきたいこと」

三、学習面での準備

1.「文字」について
①50音のひらがなを読むことができる
②50音のひらがなを、ある程度書くことができる
③自分の名前を正確に読み、正確に書くことができる

 「文字」については、①から③までを、3年間掛けて取り組んでいます。基本的には、「ひらがなとカタカナと簡単な漢字を読むことができる」ことを目指して、年少組から学習を始めます。

 言語教育は、教育の中で最も基本的なもので、非常に大切な教育です。子供たちの関心の度合いに合わせて語彙(ごい)数を増やすことを、絶えず意識して取り組んでいます。例えば動物、恐竜、国の名前など、カードを使って、あるいは絵本を通して、語彙数を増やしていきます。

 まず「読む」ことが中心になりますが、少なくともひらがなの書き方は練習しておくべきでしょう。就学時までの文字の教育では、自分の名前をひらがなで書くことができる、これを基準として取り組んでいます。

2.「数」について
①1〜100までの数を数えることができる
②1〜10までの数を書くことができる
③1〜10までの数が理解できる
④足し算の基礎となる「合わせていくつ」が分かる
⑤時計や時刻

 基本の数として、1から10までの数があります。この基本の数を繰り返し勉強していきます。その中で、大きな数に挑むこともあります。例えば東京タワーの高さ、333メートルについて、子供の背の高さで考えさせます。333メートルというのは、1メートルの高さのお友達が333人、頭の上に乗った高さであると、実際は図を使ったりしながら説明します。最も有名な建物などの高さを例にして、その高さがどれくらいなのかということを教えて、大きな数に対する関心の度合いを高めていきます。

 数に関しては、ほかにも「カレンダーと時計を読むことができる」ということを目標にしています。一日、二日、三日や、日曜日、月曜日、火曜日というカレンダーの読み方を教えます。「時計」は、3年間学び続けて、ある程度時計を読むことができるようにしています。「6時30分に起きましょう」と言ったときに、午前6時30分という時間が正確に分かるようにしています。

 また、数は、「合わせていくつ」という足し算の教育も、最低限必要だと思います。

3.「聞く姿勢」について
 聞くということは、特に幼児期において、いちばん大切なことです。言葉の教育や数の教育、宗教教育、礼拝などでも、お話を聞く時間が多いと思います。やはり聞く姿勢というのが、いちばん基本になります。聞くということができなかったら、何も分からなくなってしまうのです。

 本当に集中するのは15分だと思いますが、20分から30分くらいの時間は、人の話を座って聞くことができることを、身につけておきたいと思います。

4.基礎体力を身につける
 光の子園では、毎日、子供向けの準備体操をしています。体力をつけるため、遊びの中でも縄跳びをするとか、工夫しています。家庭でも、できるだけ車に乗せないで歩かせてください。公園まで歩いて連れていき、野外で体を動かすのがいいと思います。

 また自分の家から小学校まで、歩く練習をしてみたらどうでしょうか。信号がどこにあり、商店街がどこにあるか、交通ルールも教えながら、学校までの道のりを歩く練習をすることは必要です。

 基礎体力の中に、食事という項目も入ります。食事をしなければ、体力はつけられません。3食の食事を、リズム良くきちんと食べ、むやみに間食はさせません。食事は大切です。できるだけ、親の手料理を食べさせてください。

 お弁当を作るにしても、愛情のこもった弁当を食べる子供たちは、心も豊かになり、体も健康になります。愛情が込められた料理で、朝昼晩の3食を食べます。おにぎりなどでも、買ってきたおにぎりをそのままではなく、食べる前にお母さんが少し握ってあげるなど、ちょっとした心掛けが必要です。サンドイッチでも、袋のままではなく、お弁当箱に入れ直してあげるだけでも違います。

 親が手を掛け愛情を掛けたものを常に与えた子供は、大きく成長するし、心も安定し、集中力も高い子になります。早寝、早起き、朝ご飯、3食のうち少なくとも1食は、家族全員で一緒に食べることが理想だと思います。

5.友達との交流のしかた
 子供は「あの子と仲良くなりたい」という願望をもちます。この子と友達になりたい、しかしその友達の中に入れない子もいるのです。その場合は、家族ぐるみでつき合うことを勧めています。親同士の仲がいいことが分かると、子供も仲良くなるものです。幼児期は特に、子供がつき合っている友達の親とも仲良くしていきながら、家族ぐるみの友達関係をつくってあげるのが大事だと思います。

 幼児期に、そういう友達づくりができた子供は、小学校で自分一人でも友達をつくっていくことができると思います。また、けんかをしている子供たちは、大体親同士の関係も良くないことが多いようです。

 子供は、友達になりたいがゆえに、わざと何かしたり、足を掛けたりとかすることがあります。年長さんになると、言葉によって表現できる子もでてきますが、実際にはいろいろな成長段階の子がいます。中には、友達づくりに大人が少し手助けしてあげたほうがいい場合もあります。また、だれとだれが仲良しなのかを知り、子供のお誕生会には家に招待したり、普段家に遊びに行く時も、子供たち同士だけで約束して行ったり来たりさせないで、親もそこにかかわる必要があります。

 就学前までに「最高に良い友達」ということを教育してください。最高に良い友達というのは、神様を愛し、真の父母様を愛する子供のことです。教会に行った時のお友達は、神様と天地人真の父母様を知り、愛していて、お写真の前で敬礼をし、お祈りをしているお友達です。それが最高の友達です。

 それ以外に、これから小学校に行ったら、たくさんのお友達ができます。そのお友達のことを「良いお友達」と表現しています。心の優しいお友達、親切にしてくれるお友達、勉強を教えてくれるお友達、というふうに、良いお友達がいっぱいいます。普通の良いお友達とも、たくさん良い関係をつくってほしいと言って、小学校に上がるわけです。

6.その他
 友達とうまくいっていないとか、学校が嫌になっているようだとか、喜んで行っていないような状況とか、子供の変化に親が気づいてあげてください。そういう子供の状態を早くキャッチし、子供が示している信号、シグナルを受け止めて、小学校生活を元気に乗り切ってほしいと思います。おなかが痛いとか、いろいろなシグナルを出していると思います。それをキャッチしてほしいのです。

 就学する時期というのは、子供たちの成長の段階にとって、最も環境が大きく変化する時期です。ある意味では冒険するようなものですから、特にお父さん、お母さんたちは、子供の話を聞いてあげ、答えてあげてください。教育の一つの節目の時ですから、心を込めて接してあげていただきたいと思います。

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 今回で「幼児教育Q&A ~すぐに役立つ12のポイント」は最終回です。ありがとうございました。