自叙伝書写 感動体験集

第53回 書写を通じておしどり夫婦に

(神奈川県、主婦)

 私は結婚して40年になります。二人の息子がいます。夫は元調理師で、結婚以来、日常のあいさつも会話もなしで、知らないうちに仕事に行ってしまうような人です。私はそんな夫を「無口な人なんだ」とずっと思っていました。そして、夫婦げんかをしなければそれで良いと思っていたので、あえて夫と話をしようとはしてきませんでした。

 「心の書写」を続け、身近な体験談を聞きながら、「私が変われば周りが変わる」と言われ、言葉では分かっていても、自分の何を変えたらいいのかが分からなかったのだと思います。

 「自分は書写をして、心磨きもしている」という思いでいましたから、逆に夫に変わってもらいたいという思いで、なんとか夫にも書写をしてもらおうと一生懸命になっていました。

 しかし2年間、書写をしてきた土台で愛天愛人愛国の生活講座を学ぶようになってから、「けんかをしない、イコール、仲が良い」ということではないということに気付きました。

 講座を学び始めてから一週間後、「ご主人が話したい事があるかもしれないから、話せるようにもっと聞いたらいいね」と言われ、ハッとしました。それまで私は、夫が話せるように促すなんてとんでもないという感じでしたが、その時、もしかしたら夫は無口なのではなく、私が夫の話を聞こうとしていなかっただけなのではないか、と思いました。

 それで、夫が話そうとする事に耳を傾けるように努力し始めました。
 「それからどうしたの?」「それでどうなったの?」と聞くようになると、夫がまるで子供がお母さんに「聞いて、聞いて」と言うように、どんどん話すようになり、前とは全く違う夫の姿にびっくりしました。
 まさに、「私が変われば周りが変わった」のです! 毎日、夫の新しい発見があり新鮮でした。

 そんな中で、私の家で家庭書写会を行うという話になりました。今までは、家が足の踏み場もないくらい整理ができていなくて断っていたのですが、やってみようと決意しました。

 いざ、家庭に人を迎えようとすると、掃除が本当に大変でした。おかげで「畳が見えるようになったね」と子供たちからも喜ばれました。

 今では、家庭書写会を重ねるたびに、わが家がきれいになっています。ただ家庭書写会の間、照れ屋の夫は2階から下りてきません。皆さんが帰ってから下りてきて、二人で書写をしています。今年で結婚40年になりますが、やっと夫に何でも素直に話せるようになりました。

 家庭書写会を続ける中で、わが家を神様が住む家にしようと意識するようになりました。人が集まると神様が喜んでおられると感じられ、とてもうれしいです。

 今回、神様から祝福というプレゼント(祝福結婚)を頂きました。これからも夫婦で力を合わせて、家庭を天国にするために頑張っていこうと思います。