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愛と人生の道しるべ 30
家庭内暴力や非行の原因は両親に

 アプリで読む光言社書籍シリーズ第1弾、『若者に贈る~愛と人生の道しるべ』を毎週日曜日配信(予定)でお届けしています。

酒井 正樹・著

(光言社・刊『若者に贈る~愛と人生の道しるべ』より)

第9章 愛の力を家庭から社会へ

家庭内暴力や非行の原因は両親に
 子供は両親の愛情を栄養として育ち、両親の生きざまを手本としながら大人になっていきます。家庭は愛を育て完成させるための道場であり、人格形成と、何が善であり何が悪であるかという規範教育のための、最も重要な拠点です。

 その家庭が家庭らしさを失い、潤いがなくなりつつあるのですから、大変です。無気力、いじめ、家庭内暴力、登校拒否、性犯罪の増加は、いずれも親の子供への態度に根本的な問題があると断言せざるを得ないでしょう。

 教師をしている友人が、最近のいじめの問題についてこんなことを語ってくれました。

 「他人を大切にできないのは、自分が大切にされたことがないからなのです。親から大切にされてきた子供は、自分がされたと同じように友達を大切にしています。成績の悪い子や態度の悪い子を立ち直らせるたった一つの方法は、彼らの親になり切ることで、できれば父親と母親の両方の役がそろうといいですね。みんな寂しいんです。この頃は親が親としての役目を果たしていませんから。そこへ行くと自分の父親と母親になってくれるカウンセラーがいる、そんな『心のリハビリセンター』と呼べるような場所があればいいなと思っているんです」

 誰もが心の奥底で、もっと愛されたかったという愛の恨みを持っています。それが父親のほうに偏っているか、母親のほうに偏っているかで、人間関係に微妙な影響を与え、願わざる不幸を自ら招くことになってしまうのです。(続く)

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 次回は、「男性拒否症と女性拒否症」をお届けします。


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