2024.12.09 12:00
私の心の中にいる神様 39
良心との対話で、ワクワク感が止まらない!
毎週月曜日に配信予定です。
初出は2020年に配信されたものです。
全てを受け入れてよしとする
子供たちの春休み期間のことです。
ある夜、ゆっくりする時間があり、子供たちと一緒に風呂に入りました。布団も敷いてあとは寝るだけ、明日の準備でもしようと、かがんでカバンを開けていたら、後ろから娘(11歳)が「パパー」と言いながら抱きついてきました。
少しびっくりして立ち上がった拍子に、観葉植物の鉢(プラスチック)に頭をぶつけてしまいました。痛かったものの、それだけならまだよかったのですが、その鉢が落ちてきて、開いていたカバンの中に砂がザーッと入ってしまったのです。
それまでのゆったりした気分はどこへやら、途端にイライラしてきました。しぶしぶ砂を片付けていると、妻と、高校進学を控えた息子の会話が耳に入ってきました。
聞くともなしに聞いていると、妻が、高校から配られたパンフレットを見ながら、「学校推薦の電子辞書があるんだね。36,000円かあ」と言っているのが聞こえてきました。
私は、「えっ、36,000円?」と反応してしまい、思わず息子に「何年か前に買った電子辞書、あるよね。あれ使ってないんじゃないの?」と聞いていました。
すると息子が、「あれ、古いし、電池入ってないもん」と言うのです。
私のイライラはピークに達し、「電池くらい自分で入れたらいいじゃないか」ときつい口調で言い放ってしまいました。
さらにそれでは収まらず、「春休みは自主学習の時間だろう? ちゃんと計画を立てて予習、復習やってるの?」などと、電子辞書とは関係ない話をたっぷり5分間、息子にぶつけてしまったのです。
その後、息子は何とも言えない表情で寝てしまいました。
翌日、教会で「自己牧会プログラム」について学ぶ機会がありました。
「全てを受け入れてよしとしたら、どんな感じがするんだろう」とイメージし、「全てを受け入れて否定するものがなくなったら、平和な世界、一つの世界が見えてきます」というふうに導かれました。
この言葉が、私の心深くにしみ通っていきました。
そこで、「頭を鉢にぶつけてもよい。かばんに砂が入ってもよい。電子辞書が高額でもよい。息子が勉強しなくてもよい」と言いながら、全てを受け入れる努力をしてみました。
すると、「息子は自分のペースで勉強しているよ」という良心の答えを感じたのです。そうだな、彼は彼のペースでやっているなと思えてきました。
平安な気持ちで帰宅し、息子に「昨日はすまなかったね。電子辞書、欲しいの?」と聞いてみました。
「うん、欲しい!」
「じゃあ買ってあげるね」
すると息子はニコーっとして、目を輝かせました。口角が上がってのぞいた白い歯を見ながら、かわいいなあと感じました。
息子は、「僕、勉強頑張る!」と言って、実際、その夜は12時くらいまで勉強していました。
全てを受け入れてよしとしていくと、親子の心がつながって平安な世界が見えてきました。こういう体験を積み重ねていきたいと思います。
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次回は、「思考の先に良心が現れる」をお届けします。