シリーズ・「宗教」を読み解く 39
流動化する世界におけるIAPDの役割①

ナビゲーター:石丸 志信

 この一年の動向を振り返ってみよう。

 昨年(2017年)の11月13日に、韓国・ソウルで開催された超宗教指導者会議(IRLC)の席上、世界70カ国400人の宗教指導者らが超宗教平和開発協会(IAPD)の創設が決議され、発足した。時は、米朝が最も緊迫した状況にあった。

 国連NGO(非政府組織)であるUPF(天宙平和連合)は、韓鶴子総裁の指導の下、韓半島の平和統一を祈り、平和な世界を創出するために、世界の宗教指導者の英知を結集すべく国際会議を招集した。
 彼らは、教派・宗派の違いを超えて協調することで満足せず、協力して具体的な愛の実践をなして世界の問題解決をなす決意を表明した。

▲韓国・ソウルで開催された超宗教指導者会議(2017年11月13日)

 この動きは、今年の2月19日にIAPD韓国の創設を機に、各大陸レベルのIAPD発足へと展開した。4月29日には、ヨーロッパ・中東圏域のIAPDがウィーンで発足式を持った。8月4日には中南米圏域の発足式がブラジル・サンパウロで行われた。

 今後は、北米、アフリカ、アジア圏域レベルの創設が予定されている。
 各地に集う心ある宗教者のネットワークを構築しながら、UPFが提唱するビジョン実現のために有意味な実践活動を展開する時を迎えている。そして、12月にはIAPD日本の発足を目指す。