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新米ママのありのまま 43
我が家の小さな「ジェラシーモンスター」“お姉ちゃん”でももっと愛情が欲しい!

(APTF『真の家庭』284号[2022年6月]より)

 APTFの機関誌『真の家庭』で好評連載中の「新米ママのありのまま」を毎週水曜日配信(予定)でお届けします。

フリーライター みはる

 2歳の次女ともうすぐ1歳になる長男を連れて公園に行くと、通りがかったおじいちゃん、おばあちゃんが足を止めて、滑り台を滑る次女に「上手だねえ」、「かわいいねえ」と声をかけてくれます。その脇にあるベビーカーに乗った長男に目が留まると、「まだ小さいのにお姉ちゃんなんだね」と目を丸くされます。まだまだ甘えたい時期なのに、既に“お姉ちゃん”になってしまった次女。愛情をもらうのが上手な長女と、まだ幼く親の手が離れない長男に挟まれ、自分も同じことをしてもらいたいという欲求が強いように感じられます。そんな次女のことを我が家では「ジェラシーモンスター」と呼んでいます。

 長女がじいじに抱っこされていれば、「たし、たし!(わたし、わたし!)」とじいじに抱っこをねだります。じいじが長女を降ろして次女を抱っこすれば、今度は長女が「もーっ、何で! 抱っこしてよ!」と怒るので、両手でひとりずつ抱っこをすることになってしまいます。パパが抱っこを替わろうとするのですが、2人とも「じいじが良いの!」としがみついて拒否されてしまいます。

 愛情を欲するのは子供として当然のことなので微笑ましい限りです。ただ、忙しい時や急いでいる時にかまってあげられないこともあり、「ちょっと待ってて。また後で」と言おうものなら、思いっきり口を開けて「うわーん! うえーん!」と声を張り上げながら、涙をぼろぼろ流し始めます。親指以外の4本の指を口に突っ込んで、まるで親から捨てられたかのような悲しみの感情を大いに表現してきます。それを見て「泣いてる顔もかわいいんだよなあ」とパパがニヤニヤしながら眺めているので、余計に泣き声が大きくなっていき、「早く抱っこしてあげなよ」と突っ込むことが日常茶飯事です。

 次女と4歳離れている長女は、“お姉ちゃん”が板についてきて、次女がいたずらをして親が叱ると、「まだ小さいんだから怒っても分からないよ!」と庇(かば)ったり、外出先で次女が親の傍を離れて走って行ってしまったら後を追いかけたりしてくれます。次女だけでなく、長男に対してもお姉ちゃんとして振る舞っています。次女が長男の遊んでいるおもちゃを奪って泣かせると、次女からおもちゃを取り返して長男に渡したりしています。“お姉ちゃん”の言動をする一方で、次女とおもちゃの取り合いをしてよく泣かせています。長女も次女に負けず劣らず「ジェラシーモンスター」になる時があります。子供達はまだまだ愛情を欲する年齢なので、一人ひとりにたくさん愛を与えていきたいものです。そうして子供達が、兄弟同士、友達や周囲の人たちに、愛情を持って接することができる大人になってもらいたいと願っています。

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 次回は、「口答え・できることをやらない5歳の『中間反抗期』は、親子で成長できるチャンス」をお届けします。

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