自叙伝書写 感動体験集

第33回 家族書写で障害の子に、姉親子に、そして家族全体に奇跡が起こる(後編)

(兵庫県 女性)

 心の書写を通して、私の家族、親族が変わっていったことを証しさせていただきます。

第三の奇跡
 病気知らずの父が心臓病になり、入院する日、突然母が「私も書いてみようかな」と心の書写をするようになりました。母は父にも心の書写を勧めましたが、父は「毎日書けないからやらない」と言って、母の気持ちを突っぱねてしまいました。母も姉も、父にやってもらいたいと思いながら、父が元気で守られるよう願って心の書写をやりました。

 父は入院し、医者から心臓の手術が必要だと言われたのですが、断って帰って来てしまいました。いつ発作が起きるか分からない父を、いつもそばで見守っていた母は、どれだけ切実な気持ちで、絶えず緊張を緩めることができない、夜も眠れない毎日を過ごしたことでしょうか。ただただ祈る思いだったと思います。

 その頃、私の家庭では、高校2年の娘が人間関係に悩み、学校に行きたがらなくて、遅刻と欠席を繰り返していました。

 娘にも「毎日じゃなくてもいいから、心の書写をしてみたら」と声を掛け、私と息子と娘の3人で書写をやることにしました。娘は何を願ったのか分かりませんが、私は娘が未来に希望を持って、学校にも行けるようにと願いました。

 しかし娘の遅刻は直らなくて、本人は「分かっていても直せない」と私に打ち明けてきました。

 しばらくすると、ある日、娘と同じ趣味を持つ友達が現れ、学校に行く楽しみを持てるようになりました。朝も自分で起きてきて、遅刻もなく通えるようになりました。「いや~、本当に心の書写はすごいパワーがあるなあ。その時に必要な人を引寄せてくれるんだなあ」と思いました。

第四の奇跡
 父が心臓病の発作を起こし、意識を失くして倒れる事態となりました。心配していたことが起きてしまったのです。すぐに意識も戻り、大難には至りませんでしたが、私は居ても立ってもいられず、心の書写を持って子供を連れて実家に行き、「お父さん、今から皆で書写するよ。お父さん、もう、とやかく言っている場合じゃないから、願いごとがかなうことを祈って書いて」と父の目の前に準備し、私も子供も、母も姉も、自分の心の書写を出して、皆で心の書写をやりました。

 あれだけ抵抗していた父は、虎が猫になったように素直に書写を受け入れ、今では一番真剣に「家和して万事なる」の言葉を書写しています。毎日、父と母は二人で「そろそろ書写やろか~」と声を掛け合ってやっています。

 そして父は病院に行き、手術をすることを決意しました。
 「お父さん、よく決めたね。大変だったね」と声を掛けると、台所にいる母の方を指さして「うるさいからな」と苦笑いして言っていました。

 父が頑固に「手術しない」と言ってから、ずっと心配している母の姿を見て、分かっているけど決意できない父でしたが、自分が倒れた時に、父の頬をたたきながら「お父さん、お父さん」と必死に母が呼ぶ声が、父の心に届いていたのだと思います。父は「母のために自分は手術を受けようと思った」と言っていました。

 「幸運を引き寄せる自叙伝心の書写」と言いますが、書写するだけで幸運の方から近づいてきました。心では分かっているけど、でも変えられないことから、願ってもかなわないことまで、全て自分が信じる心でやれば、幸せの方向に引っ張っていってくれることを実感しました。

 本当に、自叙伝心の書写を通してたくさんの恵みと心の喜びを実感している私たちです。これからも祖父母、父母、子供、兄弟姉妹で心の書写をやって、家族の絆を太く強いものにしていこうと思います。ありがとうございました。