「幸せな結婚」を考える 31

第7章 夫婦で正しく愛を育もう

「違い」を理解し、楽しもう(1)

ナビゲーター:長岡 高史

 相手に関心を持てば、今まで見えなかった部分も見え始めます。そして、知れば知るほど、私と相手は違うことが分かってきます。このお互いの「違い」が実は曲者なのです。

 結婚とは二人が生活を共にすることです。そして、共に過ごすというのは、言葉で言うほど簡単ではありません。なぜなら、二人の生活習慣が違うからです。

 一つの例を挙げましょう。
 お風呂の後のバスタオルにまつわるお話です。

 昔、あるバラエティ番組で、家族で「バスタオルを使い回すか?」「一度使ったらすぐに洗濯をするのか?」ということで、討論をしていたことがありました。
 「使い回す派」のかたがたは、「たった一度使っただけで洗濯をするのはもったいない!」と主張し、「すぐ洗濯派」のかたがたは「使い回すなんて汚い!」と主張をしていました。番組自体は楽しく見させてもらいましたが、これが家庭内で起きたら大変だろうな、と思ったものです。

 結局この問題は、どちらにも言い分が存在し、どちらの理由も正解であり、良い悪いの話ではないのです。育ってきた環境が違う、ただそれだけなのです。
 
 このような違いに遭遇したら、決して自分の文化を押し付けてはいけません。しかしだからといって我慢して相手の文化に従う必要もありません。よく話し合い、二人の新しい文化をつくればいいのです。