コラム・週刊Blessed Life 32
池江瑠花子選手の大活躍に喝采を送る!

新海 一朗(コラムニスト)

 連日、熱戦が繰り広げられる第18回アジア大会(8月18日~9月2日)は、開催地インドネシアのジャカルタ・パレンバンからの熱い息吹が、映像とともにリアルタイムで伝わってきます。

 41競技465種目で競い合う選手たちの熱戦は、どの種目を観ても興奮させられるものですが、とりわけ、今回の日本選手団の目玉は、水泳選手団の中にあって燦然(さんぜん)たる輝きを発している池江瑠花子さん(2000年7月4日生まれ)です。

 期待にたがわず、金メダル6個という驚異的な快挙を遂げたことは、すでに日本の皆さまもご承知のとおりです。(編集部:池江選手は、女子では初となるアジア大会最優秀選手<MVP>に選出される)

 金メダルの内訳は、50m自由形、100m自由形、50mバタフライ、100mバタフライ、400mフリーリレー、400mメドレーリレーですが、これを可能にした池江選手の精神力と技術力、そして体力は、ずば抜けたものであるに違いありません。しかしながら、やはり不断の努力、人一倍の努力の積み重ねなくしては、金メダルの獲得など、到底、成し遂げられるものではありません。

 彼女は自宅の風呂場で「水中出産」という姿で、世に誕生してきました。この出産の瞬間から「水の女王」としての彼女の人生が始まったと言えます。とにかく、彼女の出場する種目は目が離せません。長いリーチで水をぐいぐいとかき分けて進むそのダイナミックな泳ぎは、応援する観客にとって痛快そのものです。よくこんな選手が日本に生まれたものだと感動します。

 アジア大会は東京オリンピックの前哨戦として、各スポーツ競技において、熱心な取り組みが行われてきましたが、さらに磨きをかけ、本番の東京オリンピックで、いずれの競技でも花咲かせ、実を結ぶ結果が出るように頑張っていただきたいと思います。

 スポーツの興奮は、自分の国の選手を応援するという基本は変わらないものであるかもしれませんが、他の国でも優れた選手がいれば、ついつい目が行きます。そして「大した選手だ!」と素直に感動するものです。

 国境があって国境がないというのがスポーツ競技なのです。