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男女の違いと夫婦の関係 4

 アプリで読む光言社書籍シリーズとして「男女の違いと夫婦の関係」を毎週木曜日配信(予定)でお届けします。
 あなたは知っていますか? 男性と女性の違い。同シリーズでは、男女の考え方の根本的違いを知り、夫婦がお互いを理解しあって、本当の「幸せ」をつかむためのキーポイントをお伝えします!

松本 雄司・著

(光言社・刊『男女の違いと夫婦の関係-ほめられたい夫 愛されたい妻-』〈2019年3月30日第4版発行〉より)

第一章 変わり行く日本人の家庭像

1 日本人の結婚観・家庭観の変化

(2)結婚しない症候群

「パラサイトシングル」の増加
 「パラサイトシングル」という言葉を聞いたことがあると思います。30歳を過ぎても親元に同居して独立しようとしない独身者です。
 現在日本では親と同居している独身者は1000万人以上。そのうちこの条件を満たす人は500万人以上いると言われています。
 彼らの3分の2は親の家計に多少なりとも貢献しているし、経済的に余裕のある親と同居している人は半数と言われますから、みんなが独身貴族というわけにはいきません。
 しかし、パラサイト(寄生)と言われるように親に頼って生きている人たちが増加していることは確かなようです。

 特に独身貴族と言われる人たちは、部屋代、水道光熱費、食事代も無料で、給料のほとんどを自分の好きなことに使えます。
 ブランドのアクセサリーで身を包み、スポーツカーを乗り回し、外国旅行をし、グルメを楽しむ。あるいは深夜までインターネットにふける。
 そういうリッチで自由な生活に馴染んでしまうと、「結婚してこせこせと節約し、中古の軽四輪に乗って、特売日のトイレットペーパーを買いに走るといった境遇にはなりたくない」のです。彼らの考えによれば、まさに「結婚は貧乏の始まり」なのです。

 心理学者によれば、独身貴族は年齢は成人に達しているが、結婚生活に自信がないとか、精神的に自立できない状態であることが多いようです。実際、彼らに話を聞いてみると、「親の夫婦仲が悪かったので、結婚生活に希望を感じない」という人は少なくありません。
 いずれにせよ、彼らの生き方も結婚率を下げている原因の一つに数えられるでしょう。

入籍しない夫婦の増加
 ドイツでは「入籍しない夫婦」が非常に増えています。日本でもこういう傾向は急速に進んでいますが、実は今ドイツでは大きな社会問題になっています。
 全く夫婦と同じような生活をしているのですが正式な結婚はしない。日本で若い人がする一時的な「同棲」とは違うのです。はっきりとした結婚生活そのものなのですが、ただ籍を入れないのです。
 なぜそういうカップルが増えているのかと聞いてみると、結婚生活を始めた夫婦がうまくいかなくなったとき、離婚するにはキリスト教などの影響もあるし、いろいろと制約もあってややこしい。お互いに傷つくこともある。結婚して本当にうまくいくかどうか自信がないから籍は入れないことにしましょう、ということらしいのです。
 そういう夫婦には法的な保護はありませんから、一方が亡くなった場合、遺産相続の問題とか、保障の問題とか、多くの点で問題が生ずるわけです。日本ではまだドイツほどではありませんが、そのようなカップルは増えています。

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 次回は、「深刻な少子化と超高齢化社会」をお届けします。

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