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中和新聞セレクト Vol.7
家庭力アップ講座 19

 毎週2回(火、金)、さまざまなコンテンツを配信している『中和新聞』。Blessed Life編集部が同記事のアーカイブスからおすすめのコンテンツをセレクトして皆さまに紹介します!
 第7弾は「家庭力アップ講座」(多田聰夫氏)のシリーズを毎週水曜日(予定)にお届けします。
 同コンテンツは『中和新聞』20137月~20163月に全19回で配信されたシリーズです。

19回 価値観を伝える(2)

(中和新聞 2016年322日 通巻846号より)

[第5章]価値観を伝える

〈1〉家族の目的をもつ

生活の中で親の価値観を伝える
 親には「子供は自分のものだ」という感覚があります。特に日本人には強いようです。「子供は親と同じような価値観をもつもの。もってくれるものだ」という思い込みがあるのです。

 そして親は、「子供は教会に通うべきだ。礼拝に参加しなければいけない」と考えます。ところが、子供はそのように考えてはいません。「お父さん、お母さんはしたらいいけど、僕はやらないよ」。このように言われるかもしれません。そうした場合、どうでしょうか。

 子供の成長とともに、親から独立しようとする意欲、つまり自立心が湧いてきます。それは自然なことです。特に思春期を迎えた子供には、「親とは違っていたい、親を越えたい」という気持ちが湧いてくるものです。

 そのようなとき、親は「急に親の言うとおりにしなくなった。子供の気持ちが分からなくなった」とならないようにしなければなりません。そのためには、親は普段から自分の気持ち、考え方を子供に伝えておく必要があります。親子間に特別に問題がないとき、子供が何かの問題を抱えていないとき、つまりリラックスしているときに大事な話をするのです。

 私は時々、娘とハンバーガーショップに行きました。そのとき、自分がどのようにして教会に導かれたのか、信仰生活の中でどのような体験をして神様の愛を感じたのか、祝福結婚を受ける前後の状況や祝福を受けたときの気持ち、娘が生まれたときの喜びなど、私にとって大事で娘に伝えておきたいことを話したものです。

 娘が「お父さん、その話、もう5回目だよ」と言うと、「いや、これは大事なことだからね。お父さん、これからも話すから、覚悟しておいてよ」。

 そのように何度も話したのです。1回話したからよいというものではありません。大事なことであれば、何度も繰り返し話してあげるのです。

 何度も聞いているうちに、子供も、親がどんな気持ちで信仰生活をしているのか、何を願っているのかなど、親の価値観を少しずつ理解していくようになるのです。

 ただ理論や理屈で納得して理解するというのではなく、親の気持ちに対する共感があってこそ、子供が理解したと言えるのです。そのようなこともなく、いきなり「修練会に行きなさい」「祝福を受けなさい」では、子供も受け入れることができないでしょう。

 日々の生活の中で親の価値観を伝えておかなければ、子供は共感することができません。「原理が正しいのだから従いなさい」と言えば、そのことに確信をもつことができず、信頼をもてない子供にとっては裁きになってしまいます。

親が一生懸命に努力する姿を見せる
 親は、子供が目標をもち、やる気をもって努力してほしいと願います。しかし、子供はなかなか親が願うようにしようとしません。親の言うことが、たとえ正しいとしても、口先だけの言葉として感じていたら、子供は決して親の願うようには行動しないものです。

 「子供は親の背中を見て育つ」と言います。親の言うことを聞いて、そのとおりにするというよりも、親がしていることを見て、そのとおりにするということです。親の愛を感じたとき、親を尊敬し始めたとき、子供は親の生活をまねしようとするものです。

 ですから、子供に対して信仰生活を押しつけるのではなく、親が信仰生活を見せることが大切です。

 親の生活を見て育った子供に、「親のようにはなりたくない」と思われていては、信仰を相続させることはとても難しいでしょう。子供自身にその気持ちがないのに、親がさせようとするところに溝ができるのです。まずは親自身が、自分の信仰生活を確立することが大事です。

 たとえ子供が一緒にしなくても、安侍日の敬礼式を守り、訓読会をするのです。神様に対する親の真摯な姿勢、み言を学び大切にする親の姿勢を子供は見ているものです。

 ひたむきに生きる親の姿を通して、子供は親の愛を感じ取っていくのです。一生懸命に歩む親の姿、親の努力自体が子育てなのです。

 次のような文鮮明先生のみ言があります。

 「父母が直接教えてくれるのではなく、学校で学ぶのでもありません。子女のために献身的に真の愛の一生を生きていく父母の姿を見て体得し、悟るのが子女の心情です」(『後天時代の生活信仰』83ページ)

共感し合う親子関係に
 子供と信頼関係を結ぶことは、一朝一夕ではできません。夫婦が一つになるためには、お互いに譲り合ったり、認め合ったりと、さまざまな努力が必要です。そのことは誰もが知っていることです。

 それと同じように、親子の信頼関係も、自動的にできるわけではなく、日々の積み重ねによって築かれていくものなのです。

 天の父母様(神様)は一人一人をご自身の子女として創造なさいました。夫は神の子であり、妻も神の子です。そして、子供も神の子なのです。理解し合うためには、努力が必要です。

 子供の気持ちに、親は共感しているでしょうか。親の気持ちに、子供が共感しているでしょうか。共感できてこそ理解することができるのです。いつも、そのことを確認するようにしましょう。

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 中和新聞セレクトVol.7「家庭力アップ講座」は、今回が最終回です。ご愛読ありがとうございました。

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