43とも倶楽部誕生物語 35
よく話し、よく聴き、よく理解し、よく賛美する

櫻井 晴信

 今話題のユニークな読書会、「43とも倶楽部」。本シリーズでは、「43とも倶楽部」がどのようにしてつくられてきたのか、その誕生の物語をお届けします。

 今回は、ゴールドマスター講座の「第3講座」の概要をお伝えします。

 43ともは最後の10分間でフリートークを行います。
 この締めくくりの時間は、「何を学んだか」「何を感じたのか」「何をしたいと思ったのか」を振り返る大事な時間です。

 教育は「教えてもらう教育」と「自ら学ぶ教育」の2種類があります。
 教えてもらう教育は知識、情報、スキル、知恵を吸収する「受動教育」であり、主に聞く、読む、書くことをします。

 自ら学ぶ教育は、教えてもらった知識やスキルを使って答えを導き出し、それを伝える「能動的教育」です。
 受動的教育を基礎段階と位置付けるならば、能動的教育は応用段階と位置付けることができます。

 成長している組織に共通する条件は、①トップの戦略が良い ②必ず右腕が複数いる ③職場の空気が良く、心理的安全感がある、です。
 「空気が良い空間」は、肯定・承認の文化が定着していて、心が楽になり、人生が楽しくなります。

 ところで、「ありのままに生きる」と自己中心的になるイメージがありますが、誰でも心の中に常に正しいものを求めようとする「良心」があるので、良心を中心として生きれば、わがままになることはありません。

 意識には顕在意識と潜在意識の2種類があります。
 顕在意識は論理的思考によってつくられますが、潜在意識は「快・痛みの原則」に従って身体的感覚によってつくられます。それは自分を守るプログラムなので、顕在意識よりも優先されます。

 フリートークの時間は何を言ってもよいのですが、意見交換の時間で作られた安心安全の空気の中で、よく話し、よく聴き、よく理解し、よく賛美すれば、知恵と勇気が引き出されます


画像をタップすると拡大してご覧になれます

(続く)