2023.05.10 17:00
中和新聞セレクト Vol.7
家庭力アップ講座 16
毎週2回(火、金)、さまざまなコンテンツを配信している『中和新聞』。Blessed Life編集部が同記事のアーカイブスからおすすめのコンテンツをセレクトして皆さまに紹介します!
第7弾は「家庭力アップ講座」(多田聰夫氏)のシリーズを毎週水曜日(予定)にお届けします。
同コンテンツは『中和新聞』2013年7月~2016年3月に全19回で配信されたシリーズです。
第16回 責任感をもつ子供
[第4章]子供を愛する
②責任感をもつ子供
■子供が積極的に対応することで育つ
子供には責任をもつことを教えたいものです。責任感は、日常生活での出来事に対して、子供自身が積極的に対応していくことを通して育っていきます。
子供がすべきことは子供にさせることです。そして、自分がした行為の結果に対して子供自身が責任を取るという体験をすることが重要です。
責任を取ることを学んだ子供は、自分次第で結果が変えられることを知るようになります。また忍耐力や問題解決能力が育っていきます。現実から目をそらさず、しっかりと現実を見る勇気が育つようになるのです。もっと成長しようという意欲が生まれてくるのです。
親が子供のすべきことを手伝い過ぎると、結果として子供が責任を取るという体験ができなくなります。体験する機会を親が奪ってしまいます。
そうなると、子供は自分で責任を取ろうとせず、「人のせいにする」ようになるでしょう。子供が自身の責任を果たせなかったのに、親を責めるのです。また、責任能力を使っていないことになります。そして、自分の人生を自ら拓く力がないと感じるようになってしまいます。自分の人生を変えることに臆病になり、自信がもてなくなっていくのです。
どのようにすれば責任を果たす心が子供の中に育つのでしょうか。「朝、一人で起きる」ことを例に考えてみましょう。
①子供と話し合う。
親:「朝、起こさないことに決めたよ。あなたの自立のためにね」
子供:「突然、困るよ。起こしてよ」
親:「そうだよね、困るよね。でも、起こさないことに決めたんだ」
②親として子供に、どのようなサポートができるかを話し合う。
③子供を起こさない。
④子供が一人で起きることができたら、そのことを認めてあげる。
⑤なかなか起きられなければ、親のサポートについて再び話し合う。
これを根気よく続けていきます。あきらめることなく継続して繰り返しましょう。「統一原理」で学ぶ「責任分担」を生活化できるようになることは、子供が成長していく上でとても重要です。
■「やる気」を引き出す
親は、子供の「やる気」を引き出したいと願っています。ところが、どのように接したらよいのかが分からず、悩んでしまうことがあります。
「褒める」こと、「叱る」ことを通して、あるいは「物やお金を与える」ことでやる気を引き出そうとしたりします。これらは、どれも外からの働き掛けで、子供のやる気を引き出そうとするものです。
それなりの効果はあると思いますが、本当のやる気というのは、子供自身の中から湧いてくるものです。本物のやる気であれば、環境に関係なく、継続していくことが可能でしょう。
では、どうしたら本当のやる気を引き出せるのでしょうか。
■褒めて育てる
「褒めて育てる」ことについて考えてみたいと思います。
「A君はとてもいい子で、よくゴミを拾ったり、先生の手伝いをしてくれたりします。しかし、やり方が気になるのです。先生が見ていることを確認してからゴミを拾い、先生の視線を意識しながらゴミ箱に捨てます。そして、先生のところに来て、『ねえ先生、ぼく、えらい?』と聞いてきます。かなり頻繁に聞くのです」
A君は何かをして褒められたときに、愛されたと感じているのです。ですから褒められなければ、奉仕の実践ができないようになっています。
褒めることを行動の動機付けにすると、褒めてもらうために行動を起こすようになる可能性が出てきます。褒めてくれる人がいないと前進できなくなるのです。つまり、ほかの人によって自分の価値を決めるという、自信のない人になってしまいます。
■叱って育てる
親に叱られたり、脅されたりした子供はおびえ、その不安を解消するため、親の言うとおりに行動します。しかし、叱るのは躾ではありません。「脅し」という罰を使った支配になってしまいます。それでは何も良いことはありません。
親が子供を叱る理由を考えてみましょう。親の思いどおりにならず、腹を立てて叱っていることがあります。すると、子供は「叱られない」ために行動するようになります。しかも親に反発し、腹を立てながら行動しているのです。それでは結局、子供に人を憎むことを教えていることになってしまいます。
自分が何に腹を立てているかを見つめてみましょう。心の中に、子供に対して「…すべきだ」という考え方がないか問い掛けてみてください。
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次回は、「『人のために生きる』喜び」をお届けします。
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