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真の父母様の孝情を学ぶ 3
深く根を張った木は風に倒されず

 『ムーンワールド』で連載中のコーナー、「真の父母様の孝情を学ぶ」を隔週日曜日(予定)でお届けします。
 韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁(真のお母様)の自叙伝『人類の涙をぬぐう平和の母』からの抜粋をイラストとともにつづるコーナーです。

 今回は、「深く根を張った木は風に倒されず」(4647ページ)からの抜粋です。

 目を閉じると、トウモロコシ畑を荒々しくなぎ倒していく風の音が聞こえます。それは、荒野を走る何千頭もの馬の蹄(ひづめ)の音、大陸を力強く駆けた高句麗(コグリョ)の戦士の気迫あふれる鬨(とき)の声を思わせます。静かに心の耳を澄ますと、また別の、懐かしい音が聞こえてきます。

 「ウッコッコー……」

 山の中腹にある、高い木の枝に巣を作ったコノハズクの鳴き声が、かすかに聞こえます。夏の夜、母の手を握ってうとうとしている時に耳にした鳴き声が、今も私の耳元で響きます。

 私の故郷、平安南道(ピョンアンナムド)安州(アンヂュ)の美しい風景や、自然が奏でる音色は、70年以上経(た)っても、私の心の中にそのまま残っています。必ずまた訪ねたい、慕わしい故郷です。私がいつかは帰るべき、本郷の地です。

 私が生まれる時、父の韓承運(ハン・スンウン)は、単に子を授かる兆しというよりも、啓示というべき夢を見ました。それは、松が鬱蒼(うっそう)と茂る林の中で、清く美しい日の光を浴びながら、二羽の鶴が仲睦まじく過ごしている夢でした。そのため、父は私に「鶴子(ハクチャ)」という名前を付けたのです。

 私は清州韓(チョンヂュハン)氏であり、本貫(ポングァン/始祖の出生地)は忠清北道(チュンチョンプクト)の清州です。忠清とは「心の中心が清い」という意味であり、清州とは「清い地」という意味です。川や海の水が清く澄んでいると、泳いでいる魚はもちろん、底のほうまではっきりと見通せるように、その地域に住んでいた私の先祖は、心が清く、謙遜な人々でした。

 清州韓氏の「ハン」には、様々な意味があります。「一」(ハナ)という意味では神様を象徴し、「大きい」という意味では宇宙万物を懐に抱きます。また、「満ちる」という意味も持っています。

 清州韓氏の始祖は、高麗(コリョ)建国の功臣の一人だった韓蘭(ハルラン)です。彼は、清州の方西洞(パンソドン)に務農亭(ムノンヂョン)というあずまやを建てて広い土地を開拓し、人々が農業を営めるようにしました。

 のちに高麗を建国することになる王建(ワンゴン)が、後三国の争乱の際、後百済(フペクチェ)の甄萱(キョンフォン)を討ちに行く途中で清州を通るのですが、その時、韓蘭は王建を出迎え、十万の兵の腹を満たすとともに、自ら一緒に戦場に向かい、大きな功を上げることになります。韓蘭はその功によって高麗の開国壁上功臣に上り詰め、その名を末長く轟(とどろ)かせます。その彼から33代を経て生まれたのが、私です。

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 次回は、「めん鳥が雛を抱くように情にあふれた村」をお届けします。


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