https://www.kogensha.jp/shop/detail.php?id=4145

続・夫婦愛を育む 4
やっぱり夫に神が働く?

ナビゲーター:橘 幸世

 Blessed Lifeの人気エッセイスト、橘幸世さんによるエッセー「続・夫婦愛を育む」をお届けします

 Yさんのご主人は多くの教会員のかたがた同様、忙しい日々を送っています。
 平日は車で1時間近くかかる職場に通勤し(残業も常のこと)、週末は教会での奉仕活動や、長男としての家族親族のための務めもこなしています。
 土曜日にお母さんが病院に行く場合、通常Yさんがしている送り迎えを、休みの日くらいはと、ご主人が買って出ます。

 そんなこんなで、やる事が多いのですが、男性脳は一度に一つの事しか考えられないといわれるように、ややもすれば忘れかねません。つい心配して「あの連絡は?」「これ頼んだ?」とリマインドしたくなるYさん。

 でも、夫婦講座で学んでいるので、「男性は妻から言われてやりたくない」と分かっています。
 ご主人が自分で思い出せば良し、そうでなさそうな時は、タイミングを見計らったり、間接的な言い方でリマインドするなど工夫したりしています(それでも不機嫌そうな反応をされることがあるそうですが)。

 ある時、知人のXさんに大事な事を知らせなければならない状況になりました。Xさんは近々遠方に行ってしまう可能性があって、知らせるタイムリミットが早く来るかもしれません。
 Yさんは、取りあえず電話なりメールなりで知らせたらいいと思ったのですが、ご主人は少し慎重に構えて、教会に相談したりしていました。

 いつ行ってしまうことになるか分からないので心配していた彼女でしたが、一度ご主人と話した後は、彼の判断を尊重していました。
 先の本欄の記事、「信じて、任せて、感謝する」を読んでいてくれたそうです。

 ある朝ひょんなことから、タイムリミットかもしれない、とYさん夫婦は知ることとなりました。
 彼女は、口にこそしませんが、胸の奥で「だから早くと言ったのに」との思いがよぎりました。けれど、それ以上に「主人に悔いが残ったら」という心配が湧きました。

 晩になって帰宅したご主人から、そのひょんなことをきっかけとしてXさんと話したと聞きました。伝えることを伝えて、先方の思いも聞いたとのこと。本当に安堵(あんど)したと言います。

 「ああ、やっぱり神様は主人の思いに働いて、いいように計らってくださるんだな」と改めて実感したとのこと。その後の展開を見ると、「こんなふうになるのかぁ」という感じで事が運んでいったそうです。

 幸福の原則にのっとって授受作用をしていけば、後は神様がケアしてくださる。
 「今回は、形だけは何とか、“信じて、任せて、感謝”できたかな。次は、もう少しどっしりと構えて、実践できるといいけれど」と話してくれたYさんでした。