コラム・週刊Blessed Life 25
相次ぐ自然災害、地球と向き合わなければ・・・

新海 一朗(コラムニスト)

 西日本豪雨による死者はすでに188人に達し、行方不明者は72人となっています(712日午後10時現在)。
 広島、岡山、愛媛が特にひどく、今後また雨が降るようであれば、地盤の緩んだ所の山々が確実に土石流や土砂災害を引き起こすでしょう。
 田畑は完全に水没状態となり、河川の氾濫は至る所に見られ、堤防の決壊、橋梁(きょうりょう)の崩壊、家屋に迫る水は床下浸水どころか天井まで届く始末。どう逃げたらよいかも分からない状態です。土砂災害で道は寸断され、鉄道も動かず、物流の輸送トラックも動けません。ここかしこの店舗で食品は空っぽ状態で、飲み水もありません。そして豪雨がやんだと思ったら、30度を超えるカンカン照りの中、復旧の作業。テレビ映像を見ると、大変な災害の状況が終わることなく映し出されます。

 いつ自分の所に、同じような自然災害が押し寄せるか、全く分かりません。
 日本列島のどこに住んでいても、台風、豪雨、竜巻、寒波、地震、津波などの自然災害に巻き込まれる可能性は非常に高く、特に安全という場所など見当たらないとみてもよいでしょう。巨大地震の襲来は致命的な大災害を起こすでしょうし、短時間集中豪雨という今回のような雨の降り方でもこれだけの災害を起こすわけですから、自然の猛威と破壊力を防ぐ手だてがありません。

 自然現象が狂ってきているという表現が適切なのかもしれませんが、そうだとすれば、やはり人間の都合で環境破壊、自然破壊を進めてきた付けが回ってきているのだと考えざるを得ません。
 「人間の都合」があるならば、「自然の都合」だってあるはずです。
 自然が傷ついて呻(うめ)き声を発している地球であり、それゆえ、地球をいたわるという発想から地球に向き合う時が今なのです。遅過ぎるかもしれません。

 これ以上、人間のわがままをほっておけば、人間そのものの滅びに至るかもしれないことを猛省して、人間と自然との美しい共生に尽力してまいりましょう。