「幸せな結婚」を考える 22

5章 愛の成長(後編)
夫婦の愛(4):夫婦は心と体で愛し合う

ナビゲーター:長岡 高史

 夫婦の愛の最大の特徴は、「心身共に一つになる」というところにあります。
 愛情表現にスキンシップは欠かせません。親が子を愛する時は、抱きしめたり、頭をなでたり、時には口づけしたり、さまざまなスキンシップを行います。兄弟間、姉妹間においても、手をつないだり、肩を組んだりと、年齢や関係性に応じたスキンシップを行います。

 しかし、どの関係性においても、「生殖器によるスキンシップ」というのは許されていません。それが許されているのは唯一「夫婦」のみなのです。

 男性と女性が愛を中心として一つとなった時、そこには何ものにも変え難い神秘的なまでの一体感、高揚感がもたらされます。その瞬間、二人は確かに一つになり、さらに二人の愛は深まっていきます。

 またそのつながりは自分たちだけのものではありません。心と体が一つになった時、そこに新しい生命が誕生するのです。愛は無形です。無形の愛が有形の生命へと変わる瞬間が、夫婦が一つになった時なのです。

 そして、その生命は二人の命を懸けて愛すべき存在であり、守るべき存在です。夫婦の愛、男女が交わし合う愛には「生命」という責任が伴うのです。