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43とも倶楽部誕生物語 12
読書会スタート、だけど感想文を書くのは苦手

櫻井 晴信

 今話題のユニークな読書会、「43とも倶楽部」。本シリーズでは、「43とも倶楽部」がどのようにしてつくられてきたのか、その誕生の物語をお届けします。

 前回お話ししたように、2017年の年末、4人で行う読書会「43とも倶楽部」が始まりました。
 日刊紙は都内しか配達していませんでしたので、第3種郵便で全国に送ることができる「サンデー世界日報」の記事をテキストにすることにしました。

 サンデー世界日報の主な読者層は女性と設定していました。
 女性が関心を持つテーマは、家庭、子育て、健康、旅行、趣味などなので、そういう記事を定期的に掲載するようにしました。

 その中で人気が高い記事は「いのちの言葉」「家族のかたち」「向井啓二の相談室」などで、男性の関心が高いのは「メディアウォッチ」でした。

 本格的にスタートしたのは2018年。最初は見よう見まねで、どうしたら盛り上がるのだろうかと、反応を見ながら工夫を重ねていきました。
 やっていく中で、難しいと言われたのが感想文を書くことです

 そもそも感想文を書くのが好きという人はほとんどいませんでした。皆さん、感想文を書くのは苦手のようでした。

 感じたことをそのまま書けばよいのですが、人に聞かせるために書くわけですから、支離滅裂な文章ではいけません。頭の中で「起承転結」に組み直し、自分が感じたことが相手に伝わるようにしなくてはなりません。

 そこで思い出したのが、私の会社が毎月発行しているニュースレターを作るときの読書法でした。
 まず選んだテキストを一段落ずつ輪読します。その時に、心に響いた言葉や大事だと思う言葉に傍線を引いてもらいました。(続く)