2022.05.22 22:00
神の子を生み育てるために 38
幼児期の宗教教育
アプリで読む光言社書籍シリーズ、「神の子を生み育てるために」を毎週日曜日配信(予定)でお届けします。
これから妊娠・出産を控えているかたにも、そして子育て真っ最中のかたにもぜひ読んでいただきたいシリーズです!
須永孝子・著
幼児期の宗教教育
神様と多くの心情因縁を
幼児期における宗教教育がいかに重要であるかを、人間の心に内在する「神秘的なもの」、または「魂」「霊性」というものの成長段階に合わせて見ていきましょう。
0〜3歳は、肉体的、物理的に五官を通して学んでいきます。例えば、目に見えない神様や悪魔などは、絵やペープサート(紙で作った人形や動物などを棒につけて動かして行う劇)、人形などを通して理解します。また動物や植物、物を擬人化して、愛すること、優しさ、美しさ、喜怒哀楽などを学びます。敬礼や祈りも、親と一緒に体で覚えていきます。
3〜6歳は、神話やおとぎ話を聞いてイメージを作り、善悪や感情表現を学んでいきます。ですからこの時期は、聖書の話や神様の話、真のご家庭の話、偉人、聖人の話、童話をたくさん読んで聞かせてあげることが大切です。
この0〜6歳の子供たちの心は白い真綿のようで、たくさんの話をどんどん吸収して大きく膨らんでいきます。善いこと、悪いこと、神様の喜ぶこと、悲しむことを心でとらえていく大切な時期です。
6〜12歳は、多くの言葉を学び、知性を啓発していきます。知的好奇心、探求心が旺盛で、自然との触れ合い、本物との出会い、いろいろな実体験を通して理解していくようになります。
13〜18歳は、理論や思想が形成されてくる時期です。自我探求心から真理探究へ、そして神様を探求し、自分の神様を見つける大切な時期です。この時期はまた第二反抗期で、さらに思春期というデリケートな時期でもあります。知った理論を万能の理論としてとらえてしまう傾向があるのも、この時期の特徴です。
それから、これは個人差がありますが、思春期を含めた19〜22、23歳ごろは、物事を客観的、あるいは皮肉な目でとらえ、自分の育った環境や家の伝統を批判的に見るようになる傾向があります。万能の理論に対しても限界を知り、懐疑的になってきます。
この時期、大きく2つの道に分かれます。1つは、そのまま神を否定し、信仰を棄ててしまう方向に行く道、もう1つは、そのような状態から脱して、理論体系だけにこだわらず、高い次元で大きくとらえるようになり、神や真理を敬虔(けいけん)な心で受け止め、信仰生活を送るようになる道です。
前者のようになることなく、後者のようにハードルを越えていくことのできる力、鍵はどこにあるのでしょうか? それは、幼児期にいかに神様の話をたくさん聞いたかによるのです。幼児期に「神様大好き!」、「神様はいつも一緒!」、「神様は私の味方だ」、「神様は私のことを知っていてくださる」という心情因縁があることが、いろいろな試練を越えていく鍵となるのです。
ですから、家庭や教会、地域で、どんな形でもよいですから、幼児礼拝に参加させることが重要です。幼児期はその人の信仰の土台をつくっていく大切な時期なのです。
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次回は、「読み聞かせ」をお届けします。