シリーズ聖歌

 世界平和統一家庭連合の「聖歌」を、第一部1番から順にご紹介してまいります。

 今回は、聖歌の第一部50番「わがふるさと」をお届けします。

 辻村なをみさんが作詞を行い、改訂増補版聖歌発刊の年である1976年につくられた聖歌です。

 今回は、曲名にもなっており曲中でも4回出てくる「ふるさと」という言葉を、『聖書』を通して考えてみようと思います。

 ヘブル人への手紙1116節に次のような聖句があります。

 「しかし実際、彼らが望んでいたのは、もっと良い、天にあるふるさとであった。だから神は、彼らの神と呼ばれても、それを恥とはされなかった。事実、神は彼らのために、都を用意されていたのである」

 この「彼ら」は、アブラハムやイサク、ヤコブといった旧約聖書の信仰者たちをはじめとする、神を信じ、信仰をいだいて死んでいった人々のことを指します。
 かつての信仰者たちが天の国を自らの故郷として求め、またそのことを神様も喜ばれたと考えることのできる一節ではないでしょうか。

 ピリピ人への手紙320節でパウロは、「しかし、わたしたちの国籍は天にある」と記しています。
 ピリピ人への手紙はパウロの獄中書簡の一つです。獄中で死を目前にしてなお、かわらずに主を慕い求め、自分が帰る場所は天であると確信する、パウロの揺るがない信仰心を感じます。

 天の国には神様がおられます。かつての信仰者たちが慕い求め、帰ることを望んだ天のふるさととは、まさしく主の御許(みもと)を指すのではないでしょうか。


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