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青年よ行け、そして世界を救え
21世紀の青年運動への提言(31)

 36家庭の朴普熙(パク・ポーヒ)先生(1930~2019)による講演「青年よ行け、そして世界を救え」を毎週月曜日配信(予定)でお届けします。

(光言社・刊『青年よ行け、そして世界を救え』より)

世界平和青年連合(日本)創設大会記念メッセージ

19951214日(木)午後6
日本都市センターホールで開催

▲「世界平和青年連合(日本)創設大会」で記念メッセージを語る朴普熙先生(19951214日・東京)

①日本人の精神

 尊敬するご来賓の皆様。
 稲森青年連合会長。
 愛する青年連合の会員の皆様。

 私は本日、日本の世界平和青年連合創設大会において、創設記念メッセージを述べることを無上の光栄と思うものでございます。
 南米の地におられます文鮮明(ムン・ソンミョン)総裁ご夫妻から、「今日の創設大会を祝う。成功を祈る」とのみ言(ことば)がございました。創設者文鮮明総裁ご夫妻のために、大きな拍手を送りましょう。

 何よりもうれしいことは、本日この偉大なる青年運動の出発にあたりまして、この機構の操縦士たる職に、最もふさわしい、有望な会長が選出されたことであります。

 稲森一郎会長は、本連合の創始者であられる文鮮明先生に推薦され、本日その就任の運びとなりました。
 稲森会長は、私が尊敬し、かつ愛してやまない青年であり、信仰、人格、能力を備えていることはもちろん、青年運動に絶対に欠けてはならない情熱に燃えている指導者であります。
 私は皆様と共に、稲森会長のリーダーシップに大きく期待するものであります。

 皆様。
 私が統一運動の創始者であられる文鮮明先生ご夫妻のみ旨により、この日本に来たのは約1年前でありました。また、私が「希望の日」講演のツアーを始めたのは約9カ月前であり、そして、いよいよ核心的「希望の日青年大会」を始めたのは、去る101日でありました。そして、今まで全国13回にわたる青年大会で、日本の若者たちに訴える機会をもちました。

 私はこのたび、この日本に使命を受けて来たことを、神と真のご父母様、文鮮明先生ご夫妻の前に本当に感謝するものでございます。
 私は40年近くの信仰生活において、日本を尊敬し、日本人を愛してきましたが、このたび、日本に来て、北海道から沖縄まで、全国を回りながら日本の歴史と文化に接し、深く感銘を受けるに至ったものでございます。

 北海道に行ってはクラーク博士の“Boys, be ambitious”、「少年よ、大志を抱け!」と刻まれている銅像を見上げ、山形に行っては上杉鷹山の偉大な愛民精神に感動し、福島に行っては野口英世の不屈の精神とその犠牲的博愛に感動し、岐阜に行っては杉原千畝の人類愛に心が温められ、四国に行っては坂本竜馬の先見の明と雄大な自由思想に胸打たれ、熊本に行っては細川ガラシャの殉教の墓に祈りをささげ、群馬に行っては内村鑑三の詩碑を訪ね、その詩は私の最も愛唱する詩の一つとなりました。

 鹿児島に行っては西郷隆盛の正義、敬天愛人の精神に共鳴し、沖縄に行っては太平洋戦争の悲惨さを身震いしながら体験し、百合のごとく清く美しく、かつ悲惨に散り去った哀れな姫百合の少女たちの前に花束をささげたのでございます。

 広島に行っては原爆の悲惨さにおののき、戦争が人類に対する最も大きな罪悪であることを再確認し、江田島に行っては神風特攻隊員が祖国の滅びゆくのをありありと見ながらも、国のため、あとに続く平和な祖国を念願しながら、潔く殉国していったその愛国心をたたえ、涙したのでございます。長崎に行っては原爆の悲惨さを信仰でもって潔き燔祭(はんさい)ととらえた永井隆先生の、その偉大な精神に深く感動し、長崎の二十六聖人の殉教の場に花束を置き、その偉大な信仰に賞賛の目を見張った私でございます。今また、島根にある三十六聖人の殉教の地である津和野の乙女峠に必ず参拝するつもりでおります。

 このような日本巡礼の幸運にあずかり、私は何を感じたでしょうか? 私はもう一度偉大な日本人と日本人の精神をしみじみと身に体恤(たいじゅつ)する機会を得たのでございます。

 私は、日本に来る前から日本人と日本人の文化を尊敬してきました。日本は美しい伝統をもつ国であり、武士道の国であり、忠孝の精神、そして義理と勇気を尊ぶ国でありました。

 私はこのたびの巡礼により、日本人はまた、信仰心に富んだ民族であり、伝来の女性の貞操感もあっぱれな純白、純潔そのものであることを悟ったのでございます。一言で言えば、日本の古来の道徳的基盤というものは、厚く、かつ深いものであり、道徳大国としての伝統を、日本は既にもっていることを胸深く学んだのでございます。

 その日本が、戦後50年において、また偉大なもう一つの奇跡を成し遂げたのでございます。それは、第二次世界大戦の敗戦の廃虚の中から、あの悲惨極まりない赤貧の状態から、半世紀の短い間に、世界経済超大国となったことでございます。これまた、世界に類例のない大きな業績であり、日本民族性の優秀さを示すものでございます。

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 次回は、「世界平和青年連合(日本)創設大会~記念メッセージ② もう一つの維新を起こすべき日本」をお届けします。