2022.02.15 12:00
第5回 プルコギとチシャ菜のサム
アドバイザー:萩野学(掲載当時、真の父母様のお食事を担当)
『祝福家庭』で連載した「天正宮の御献立」を毎週火曜日配信(予定)でお届けします。
真の父母様が好まれた食事を、各家庭でも味わってみてください。
本シリーズでご紹介する料理は、2003年2月6日に真のお母様還暦記念集として発刊された『天正宮の御献立』に掲載されているものです。本書には、真の父母様が好まれた、韓国、中国、日本、西洋の代表的な料理の調理法が、写真と共に収録されています。(一部、編集部が加筆・修正)
プルコギとチシャ菜のサム
萩野学さんからのアドバイス!
真の父母様は、教会創立50周年大会を終えられ、(2004年)5月2日からずっと麗水(ヨス)に滞在していらっしゃいます。ここは、麗水市内から少し離れた小さな海辺の村ですが、「和合と統一のための絶対価値宣布大会」を開かれ、1万5千名が集まるなど、大きく注目されています。
そんな中、真のお父様は毎日釣りに出られ、精誠を尽くしておられます。海から帰ってこられると、今回の料理の“サム”を毎日のように召し上がっておられます。
サンチュ(チシャ菜)の上にエゴマの葉、春菊をのせ、ご飯をのせ、炒めコチュジャン、薬味醤油(しょうゆ)をのせて、包んで、おいしそうに召し上がっておられます。コチュジャンと薬味醤油を使うのは、お父様の召し上がり方です。
“サム”とは、“包む”という言葉から出たもので、葉にご飯を包んで食べる料理です。特に、夏の天気のよい日に、野外でそのようにして食べます。
韓国では、何でも包んで食べる文化があり、肉や刺身(さしみ)、ナムル、ウナギの蒲焼(かばや)き、焼き魚など、とにかく、何でも包んで食べます。
また、包む葉は、チシャ菜やエゴマの葉がなければ、サニーレタスなど、包んで食べることのできるものなら、何でも可能です。韓国では、サム用のいろいろな野菜(チコリ、春菊、チンゲン菜、ビーツの葉、ケール、レタス類など)のコーナーがあります。
何枚(何種類)かの葉に、ご飯、サムジャン(またはコチュジャン)、肉と重ねてのせて、包んで食べます。韓国では、肉なしで、葉にサムジャン(またはコチュジャン)とご飯を包んで食べる(サムパップ)ことも多いです。
ところで、肉は、牛肉のロースでなくても、牛肩肉やバラ肉のスライス、または豚肉のスライスでもかまいません。韓国では、豚の三枚肉の薄切りをそのまま焼いて、キルムジャン(ゴマ油と塩を混ぜたもの)につけて、サムにして(サンチュに包んで)食べることが多いです。また、韓国では刺身も、チョコチュジャンやサムジャンと一緒に、サムで食べます。
キノコ類は何でもよく、お好みの量を入れてください。
炒めコチュジャンやサムジャンは、適量、ご飯と一緒に包んで食べます。また、キュウリや人参など、野菜につけて食べます。日本で言うと、肉みそやなめみそ、もろみみそなどのようなものでしょうか。食卓の基本調味料です。市販のサムジャンは、40グラムで1、2人分くらいです。
栄養満点の「プルコギとチシャ菜のサム」をご家族で召し上がってみてください。
【材料(4人分)】
◯牛肉(ロース) 600グラム
◯キノコ(松茸またはエノキダケ) 適量
◯チシャ菜
◯春菊
◯エゴマの葉 適量
◯炒めコチュジャン
◯サムジャン(味付け野菜みそ)
◯サラダ油
合わせ調味料
■醤油 大さじ6
■砂糖 大さじ3
■水飴 大さじ2
■清酒 大さじ3
■みりん 大さじ1
■ゴマ油 大さじ2
■おろしニンニク 大さじ2
■ネギのみじん切り 大さじ2
■すりゴマ 大さじ2
■コショウ
■水 適量
【作り方】
①牛肉は薄く切り、合わせ調味料に浸けて、30分ほど寝かせる。
②チシャ菜は、葉がくびれた軟らかいもの、エゴマの葉と春菊は、特有の香りのある新鮮なものを用意し、水で2、3回洗う。
③キノコは、松茸かエノキダケを用意する。
④熱したフライパンにサラダ油をひき、寝かせておいた肉とキノコを入れて、強火で手早く炒める。
⑤チシャ菜、エゴマの葉、春菊の野菜を一枚ずつ混ぜてのせ、皿にきれいに盛り、炒めコチュジャンやサムジャンを添えて出す。
【炒めコチュジャンの作り方】
牛ミンチを水気がなくなるまで炒め、清酒、コチュジャン、玉ネギ、梨の絞り汁を加え、かき混ぜながら少し煮詰めて、ゴマ油少々で味を調える。
【サムジャンの作り方①】
玉ネギのみじん切りを透明になるまで炒め、牛ミンチ、コショウを入れて水気がなくなるまで炒め、ゴマ油とおろしニンニクを混ぜる。冷めたら、コチュジャン、日本みそ、きな粉、すりゴマ、醤油、蜂蜜(はちみつ)を入れて混ぜる。
【サムジャンの作り方②】
フライパンに細かく刻んだ牛肉と煮干し、タマネギのみじん切り、コチュジャンを入れて炒め、青トウガラシのみじん切り、おろしニンニク、肉の出し汁を入れて炒める。ツヤが出て適当に火が通ったら、ゴマ油とゴマを加えて混ぜる。
※梨がなければリンゴ、または少量の蜂蜜を使ってもよい。青トウガラシは、入れると入れないのでは風味がずいぶん異なるが、なければコチュカル(トウガラシ粉)を入れる。
画像引用元:『天正宮의水刺床 饌品單子~天正宮の御献立』(光言社刊/2003年)より