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信仰は火と燃えて 18
私の松本道子さん

 アプリで読む光言社書籍シリーズ、「信仰は火と燃えて」を毎週金曜日配信(予定)でお届けします。
 教会員に「松本ママ」と慕われ、烈火のような信仰を貫いた松本道子さん(19162003)の、命を懸けてみ旨の道を歩まれた熱き生きざまがつづられた奮戦記です。

松本 道子・著

(光言社・刊『信仰は火と燃えて―松本ママ奮戦記―』より)

私の松本道子さん
 人生には忘れられない幾人かがいる。その人たちは自分の最愛の人であるか、または命の恩人であるか、それとも価値と意義ある人生を共に苦労した人かである。松本道子さんは私にとってはその一人である。

 今より20数年前、私は天父の心情に涙し、天宙復帰の情熱に燃え日本に宣教に来たものの、我に自由もなく、人の子の枕する所もない。外見は哀れなこの青年宣教師に彼女は心身共に犠牲と協力を惜しまず、今日の日本統一教会の創立者の一人として永遠に天宙史に輝く人である。

 信じられない時に信じ、天命には喜んで殉じ、ある物すべてを捧げ、できない困難、十字架の荊(いばら)の道を血と汗と涙で歩み続けた人である。時には心身共に疲れ切っても、天父の愛を知るとまた立ち上がり、また倒れても天宙復帰の使命を思うと働きだす道子さんである。今日病身であり自分をかまうのも大変なのに、千里の道を行き、み言(ことば)を獅子(しし)王のごとくに語り続ける天の烈女である。私は世界の巡回師として各国を訪れるが、彼女のような天の烈女をみたことがない。私は彼女の師であり真理は教えるが、信仰態度は彼女に常に無言で教えられる。

 堕落した人間には完全がない。誰でも理想と完全を目指して努力している。我々成約聖徒も同じく完成を指向して歩んでいる。ゆえに誰でも性格に短所があり、行動にも欠点があり、仕事にも時には失敗がある。しかしながら松本さんにはあまりにも神と人を愛する心と、生涯に神と人類に尽くした功績が多いので、この人を批判すれば私が恥ずかしくなる人である。

 私が一番最初に韓国の牧師さんに紹介された時の松本さんは、普通の平凡な韓国女性であった。しかし私が彼女を知って一番最初に発見したことは、この世の人に対し、またこの世的な事柄に対しては平凡であるが、神に対し真理に対し、師に対してはあまりにも熱心で信仰的で烈(はげ)しい人ということである。

 彼女は自分の師を尊敬することは世の誰よりも勝り、真理を喜ぶことは有頂天のごとく、熱心なる信仰は狂信者のごとく、働くことは牛のごとくであった。

 彼女は教会に入会以来私の命令または意見に逆うことが一度もなく、何事を思い行っても神を中心にして信仰的であった。一度やり出したことは中途に挫折(ざせつ)することがなかった。成せばなるの信念を持ち続け、いつも成就して勝利者であった。

 ゆえに天国は彼女のものであり、地では永遠に彼女の業績は天の明星のごとく輝くであろう。

1982210
西川 勝

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 「信仰は火と燃えて」は今回が最終回です。ご愛読ありがとうございました。


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