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第1回 憂うつな心を吹きとばすナイアシン
かつおとれんこんの和風カルパッチョ

(光言社『グラフ新天地』443号[2005年5月号]「心と体に効く家庭料理」より)

協力:料理研究家 渡辺英子、一心病院 栄養科

 『グラフ新天地』で連載した「心と体に効く家庭料理」を毎週火曜日配信(予定)でお届けします。
 食事が精神に与える影響に注目した家庭料理レシピです。

【献立】
かつおとれんこんの和風カルパッチョ

 第1回はナイアシン(ビタミンB3)の豊富な「かつお」。
 サラダ感覚でお召し上がりください。

 ナイアシンは神経系・脳神経系の機能に必須な栄養素です。
 欠乏すると、頭痛・不安感・疲れやすい・無気力などになり、欠乏がひどいとノイローゼにつながります。


【材料(4人前)】

◯刺身用かつお 約250g(1サク)
◯れんこん 1節
◯青じそ 4枚
◯新たまねぎ 1個

A(ドレッシング)
■酢 大さじ2
■サラダ油 大さじ2
■塩 小さじ1/2
■しょうがの絞り汁 小さじ1
■さとう ひとつまみ

◯塩昆布(細切り)大さじ1
◯白ごま(妙り)


【作り方】

れんこんは皮をむいて3ミリの厚さに切り、5分水にさらして、酢水を沸騰させ1分くらいサッとゆで、ざるにあけて冷ましておきます。

皮むきは皮むき器を使うと簡単です。
れんこんはアクが強いので、皮をむき切ったらすぐに水につけましょう。
酢水の目安は水2カップに酢大さじ1です。酢はお好みで加減してください。


新たまねぎは薄めにスライスしてサッと水にさらし、ざるにあけ、水気を切ります。

サラダなど生で食する場合は、繊維に沿ってスライスしましょう。
ふきんなどで絞るとすばやく水気が切れますよ。


青じそを千切りにして、たまねぎと混ぜ合わせておきます。


④材料A
を混ぜ合わせてドレッシングを作ります。

しょうがは、皮ごとすったほうが汁がたくさん出ます。


かつおを5ミリのそぎ切りにします。

そぎ切りは、よく切れる包丁で一気に切ると、味が落ちません。
切ってあるかつおを購入すれば、そのまま使えます。


れんこんとかつおを交互に並べ③をこんもりと盛り合わせ、塩昆布と白ごまを振りかけます。

白ごまは手でひねってつぶしながら回してかけましょう。香りがつき消化が良くなります。


最後に④のドレッシングを全体にかけます。

ドレッシングは全部かけず、食べるときにもかけながら召し上がれ。

 ナイアシンは、豚肉・落花生・さば・まぐろ・たらこなどにも多く含まれます。
 今回は、かつおを取り上げました。
 れんこんのシャキシャキ感も、脳に良い刺激になります。


クッキング豆知識
[材料の保存方法①]

脱水シート
 肉や魚などの生ものを包んで冷蔵庫へ入れるだけで、生臭みを吸収し、うまみを濃縮する便利な脱水シート「ピチット」をご存じですか?
 使い方は簡単。生の食材を脱水シートで包み、ビニール袋に入れたらそのまま冷蔵庫(冷凍庫)へ。
 「ピチット」は組織破壊を抑え、冷凍保存中の焼けも防ぎます。包むだけの一手間でおいしさアップの便利なものです。