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松本雄司氏の
夫婦愛を育てる16のポイント 43
おわりに

 アプリで読む光言社書籍シリーズ第15弾として、「夫婦愛を育てる16のポイント」を毎週日曜日配信(予定)でお届けします。
 『愛の知恵袋』でおなじみの松本雄司氏が『祝福家庭』誌に連載していた「夫婦愛を育てるために」の書籍版です。男と女の違いから夫婦の愛・夫婦生活に至るまで、ポイントを分かりやすく解説し、まとめています。

松本 雄司・著

(光言社・刊『夫婦愛を育てる16のポイント』より)

おわりに

 2005912日、真の父母様は、ニューヨーク市のリンカーン・センターで「天宙平和連合」創設大会を挙行され、以後、全世界百二十カ都市を巡回されて天宙平和連合創設記念講演会を開催されました。貧困、戦争、災害、飢餓等、難問を抱え苦悩する世界に、一日も早い平和的統一をもたらすための摂理でした。その具体策として、国連の改革、ベーリング海峡の橋とトンネル建設の提唱、そして、全人類の和合のための国際交叉(こうさ)結婚の必要性を説かれました。

 世界巡回終了後、直ちに、1227日、韓国において、南北統一のための5万人大会が開催され、南と北の出身者、慶尚道(キョンサンド)と全羅道(チョルラド)の出身者、日本の朝鮮総連と民団の人々を招集され、それぞれが歴史的怨讐(おんしゅう)を超えて、一つになる道を示されました。

 さらに、1229日、清平(チョンピョン)において、世界平和国際合同交叉祝福式を挙行され、世界中で、千百四十七組のカップルが祝福を受けました。

 この三つの行事の中に、真の父母様の明確な思想が貫かれていることを知りました。つまり、世界の平和的統一のためには、国境というものを超えなければなりません。最も近い隣国同士は、侵略し侵略されてきた歴史をもつがゆえに、怨恨(えんこん)と不信をぬぐいきれず、心底からの和合ができないのです。国と国、民族と民族、部族と部族に越え難い壁があり、さらに、宗教・人種・文化の壁があります。これらすべてを越えていくのはたった一つ、“交叉結婚”しかありません。

 神様の願いである人類一家族世界の実現は、この交叉祝福結婚を全世界に普及する以外に、方法がありません。そういう意味で、今回の祝福式においては、父母様は、交叉祝福結婚のみということを強調されました。そして、各国の祝福希望者の男女比や年齢層の事情で、結果的には韓韓、日日のカップルも祝福してくださいましたが、「君たちも、交叉祝福だよ」とおっしゃいました。私は当初、同じ国同士なのに、どうして交叉祝福なのだろうと不思議に思いましたが、あとになって、その深いご真意を悟らされました。

祝福家庭の特別な使命
 “交叉祝福”とは、本来、国籍の違う者同士の祝福結婚のことですが、本質的には、互いに許し難く、愛し得ぬ二つの背景をもった者同士の祝福結婚は、すべて交叉祝福と言えるのです。

 世界を一つにするには、国籍や宗教の壁を越えて和合しなければならず、国が統一されるには、民族と民族が和合しなければならず、民族が統一されるためには、家族と家族が和合しなければなりません。そのためには、怨讐関係の背景をもつ者が、婚姻(こんいん)を結んで、様々な障壁を克服して、真の愛で堅く結ばれること以外に道がありません。

 そういう意味において、祝福家庭には、第一に、天の血統に連結されるという原理的恩恵があることは言うまでもありませんが、もう一つ、重要で特別な使命があるのだ、ということを強く感じたのです。それは、“怨讐を愛して一つになる”ということです。

夫婦間の“38度線
 国際祝福に限らず、すべての祝福家庭は、夫婦の生活の中に、互いが背負った二つの歴史的背景が噴出してくるため、様々な葛藤(かっとう)が生じてきます。つまり、“夫婦の間に38度線がある”ということです。

 したがって、私たちが結婚生活において、遭遇するありとあらゆる葛藤を、単なる個人の問題と考えるのでなく、歴史的問題と考えて、相手を受け入れ、相手に奉仕し、愛し抜いて、その障壁を越えていく闘いこそが、祝福家庭の摂理史的使命であるということを感じるのです。

 私たちは、たとえ今、夫婦の間にどんなに困難と葛藤があっても、決して落胆しあきらめてはなりません。「この一人を愛することが、神から託された私の使命」と思って、全身全霊で取り組むことが、即、私の南北統一であり、私の世界統一であると確信するのです。

 事実、私たち夫婦が葛藤する胸の痛みは、神様の胸の痛みであり、私たちが真の愛によって勝利し、幸せを創造することこそが、親である神様の最高の喜びとなるのではないでしょうか。

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 今回で「松本雄司氏の夫婦愛を育てる16のポイント」は最終回です。ありがとうございました。