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中和新聞セレクト Vol.1
真の世界平和を求めて~人類的課題と根本的解決の道

 統一運動の情報から国内外のニュース、各種講座に至るまで、さまざまなコンテンツを毎週2回(火、金)配信している『中和新聞』。Blessed Life編集部が同記事のアーカイブスからおすすめのコンテンツをセレクトして皆さまに紹介します!
 第1弾は「真の世界平和を求めて~人類的課題と根本的解決の道」(ナビゲーター:魚谷俊輔氏)のシリーズを毎週水曜日(予定)にお届けします。
 同コンテンツは『中和新聞』2017年5月~2019年11月に全24回で配信されたシリーズです。

23回 科学者の知恵を集め、環境問題の解決へ

(中和新聞 2019年10月15日 通巻1204号より)

 科学技術の発展は、人類に多大な恩恵をもたらしましたが、その一方で、今日の環境問題に代表される深刻な脅威を生み出しました。今回は、環境問題の解決に取り組むために2017年に再開された「科学の統一に関する国際会議(ICUS)」のビジョンを紹介します。

▲第24ICUSの開会式でメッセージを語られる韓鶴子総裁(2018223日、韓国・ソウル)

科学技術の発展がもたらした光と闇
 近代以降の科学技術の発展は、人類に多大な恩恵をもたらしました。

 農業と工業の分野で生産性は飛躍的に向上し、人類は生活のあらゆる面で豊かさを享受するようになりました。交通網の整備と通信技術の発達によって、人間や物資、情報はかつてない速さで世界中を行き交うようになったのです。

 しかし、人類を幸福に導くものだけがもたらされたのではありません。公害や環境破壊、核兵器や生物化学兵器に代表される大量破壊兵器の開発など、人類がかつて経験したことのない脅威が同時に生み出されたのです。

 今日、インターネットの発達により、私たちは遠方にいる相手と瞬時に通信することが可能になりました。一方、それは不正取引、児童買春、ポルノグラフィーの温床にもなっています。

 テロリストたちは、インターネットを活用して自分たちの主張を世界中に拡散させ、憎しみや暴力を増幅させています。

 科学技術の発展は偉大なことですが、それを用いる人間の動機次第で、善の結果だけでなく、悪の結果も生じてしまうのです。

■「絶対価値に基づく科学の統一」を掲げる
 このような課題を解決するため、文鮮明・韓鶴子総裁ご夫妻は1972年に「科学の統一に関する国際会議(ICUS)」を創設。狭い専門領域に細分化されていく、既存の科学の傾向を憂慮し、「全体論的視点から科学を再統合する」という壮大なビジョンを掲げました。

 ICUSは、創設者の包括的ビジョンに基づき、自然科学、社会科学、人文科学などのさまざまな分野から科学者たちを招聘(しょうへい)。真理を探究し、公的な善を追求する「絶対価値(Absolute Value)」に基づく「科学の統一」を主要なテーマとして会議が重ねられました。

 「科学の道徳的指向性」をテーマに米国・ニューヨークで開催された第1回(1972年)は、8か国から20人が集う小さな会議でしたが、翌年の第2回(東京、テーマ「近代科学と精神的価値」)では参加者数が3倍に増加。

 その後、英国・ロンドン、米国・ボストン、同サンフランシスコ、韓国・ソウルなど世界の主要都市で毎年開催。回を追うごとに参加者は増え、質が向上していきました。

 第1回から第22回(2000年)までに2000人以上の科学者が参加。その中にはノーベル賞受賞者が30人以上含まれていました。会議ごとの議事録が出版され、テーマごとにまとめられた書籍は16冊発行されました。

 幅広い分野にわたって議論されながらも、「絶対価値に基づく科学の統一」という一貫したテーマに向かって、世界の碩学(せきがく)たちの見識が一つにまとめられていったのです。

■地球環境問題の解決に向けて再開
 2000年になり、専門分野を超えた学際的研究が一般社会でも行われるようになると、創設者は他の緊急課題に目を向けるようになり、以来17年間、ICUSは開催されませんでした。

 しかし2017年、地球環境の破壊による脅威を深刻に受け止められた韓総裁は、ICUSを再開。環境問題に対する科学的な解決法を開発するよう、参加者に呼びかけられました。

 この“第2次”ICUSには、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)の発見で2008年にノーベル生理学・医学賞を受賞したルック・モンタニエ博士(フランス)をはじめとする著名な科学者たちが参加。一貫して環境問題に焦点が当てられました。

 テーマは、第23回「地球環境の危機と科学の役割」(2017年)、第24回「地球環境危機に対する科学的解決策」(2018年)、第25回「環境の健全性と人間生活の質」(2019年)が掲げられ、都市環境、循環経済、農業と土壌の健全性、気候変動、食糧生産、真水の供給、海洋の健全性などについて活発な議論が交わされました。

▲韓鶴子総裁

「神科学」を提唱される韓鶴子総裁
 韓総裁は、第25回の創設者講演(五女の文善進氏が代読)で次のように訴え、神を中心とした「神科学」を提唱されました。

 「年を追うごとに、地球環境が悪化しています。気候変動、異常気象、大気汚染、海洋汚染はいまや日常会話の主題となり、未曾有の大災害が迫っているという懸念が広まっています。

 環境保全こそが、今日の人類が直面する『最も差し迫った課題である』と言っても過言ではありません。多くの対策と政策が提案され、実施されてきましたが、効果を上げていません。根本的な解決がなければ人類の未来を保証し得ない段階に、私たちは到達しようとしています。

 人類は、科学と宗教の間の壁を克服すべき時を迎えています。さらに、科学は神を直接知ることが可能なところまで発達してきました。

 私はこの視点から、伝統的な科学が、神を中心として新たに理解され、その歴史が、神を中心とする科学の歴史として新たに整理されることを切に望んでいます。そのようにすることで、神が創造された万物の本然の位相と価値が正しく復帰されるでしょう。

 したがって、私はこの会議が『神科学会議』、すなわち神を中心とした科学の会議となることを提案いたします」

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 次回(8月25日)は、「平和大使運動の基本理念とビジョン」(最終回)をお届けします。

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